前回の記事で、ファミスタ87のMチーム(メジャーリーガーズ)のモデル選手と実際の成績を比較していて、気になったことがありました。


(参考)【ファミスタ87】Mチームのメジャーリーガーモデル選手【MLB】




それは、ボブ・ホーナーのデータと前年の実成績の相関性です。

Sチームのほおなあ(ボブ・ホーナー)のデータは

ほおなあ 右 .342|46|7

となっています。(数字は打率|本塁打|走力)

この年、シーズン途中で腰を痛めフルシーズンの出場とはなりませんでしたが、
93試合に出場し、打率.327、31本塁打と驚異的な成績を収めました。

実データと比較すると、本塁打数は1.5倍、打率も+0.15の上方補正がなされています。

ホーナーは前年の1986年アトランタ・ブレーブスでも、
141試合で打率.273、27本塁打を記録しており、87年度版のMチームの各選手データが、打率+0.30、本塁打×1.3の補正がされているので、

そのまま適用すると

打率.303|35本塁打

のようなデータになると思います。

打率.342は、Dチームのおちあい(.350)に次いでNPB中2位。

Mチームでもこれ以上は、ぱけと(.358)、ぐいん(.360)、まつちん(.382)の3人だけ。

46本塁打は、Mチームを除いたファミスタ全選手中もっとも多く、この年のホーナーの衝撃の凄さを物語っています。



◆ファミスタ87に出てくる元メジャー選手

ほおなあ以外に目を向けてみると、87年度版に登場する助っ人外人の中にも、メジャーでのプレー経験のある選手がいます。



・Gチーム


くろまて 左.308|34|7
クロマティ
(ウォーレン・クロマティ)
実データ .300|28|2

86年度版から登場。86年時は打率.363 37HR 6盗塁を記録していた一方で、ゲーム内では.326 36HRとやや下げられていたこともあってか、87ではやや上方修正されました。

クロマティは1974年〜83年までミルウォーキー・ブルワーズでMLB経験があり、通算10年で打率.281 61HRの実績を引っ提げて巨人入り。
主軸打者として人気を博しました。

ちなみに86年に19セーブを上げたサンチェ(ルイス・サンチェス)は、投手陣枠4人のファミスタには登場していません。

それは、えがわ・すみ・かとりという外せない有名投手で3人が占められたためで、最後の1枠には、86年度版がまきはら、87年度版がくわたが名を連ねています。

ちなみにサンチェは1981〜85年まで、カリフォルニア・エンゼルスでプレー経験があります。(194試合登板28勝27セーブ)



・Cチーム


じよん 右 .292|6|6
ジョンソン(ランディ・ジョンソン)
実データ .319|6|0

ジョンソンは、87年から2シーズン広島カープでプレー。

86年にAAAにおいて打率.332をマークした打撃力と内野全ポジションを守れるユーティリティー性を買われて入団。

82年〜84年にはアトランタ・ブレーブスでのメジャー経験もあります。

ファミスタ的には完全なレギュラーではないという点からか、若干下方修正されたデータとなりました。

とはいえ、打率.319→.292のダウンはやり過ぎ。せめて.300はつけてよいでしょう。


らんす .234386
ランス(リック・ランセロッティ)
実データ .218|39|0

引退した山本浩二の穴を埋めるべく、長打力を期待されて入団。

規定打席到達者のうち最低打率(.218)、最多三振(114個)の一方で、全88安打中、半分近くの45%がホームランと、良くも悪くもとんでもないスラッガーでした。

メジャー経験は少ないですが、1986年にはサンフランシスコ・ジャイアンツで、4安打中半分の2本塁打を放っています。

ファミスタデータ的にはなぜか1本塁打少なくなっている一方で、打率は0.16もかさ増しされています。



・Dチーム


げいり 左.306|32|7
ゲーリー
(ゲーリー・レーシッチ)
実データ .317|24|2

86年度版から登場。この時は打率.251 36HR 2盗塁を記録し、ゲーム内でもほぼ同等のデータとなっています。(.250|34|8)

一方で、落合加入によるドラゴンズ打線を表現してか、おちあい・うのと並んでかさ増しがされています。

ちなみにゲーリーは、ニューヨーク・メッツなどで4年間のメジャー経験がありますが、3本しかホームランを放っていません。

ちなみにリリーフ投手のかく(郭源治)はメジャー経験はゼロ。

ゲーリー、郭で外人2枠を使ってしまっていたドラゴンズは、88年6月にラルフ・ブライアントを近鉄に金銭トレードしました。



・Tチーム


きいお 3.72|144|40|10 6 10
キーオ(マット・キーオ)
実データ 3.80|11勝14敗0S|119奪三振

MLBにおいて、実働9年・215登板・58勝の実績を引っ提げて阪神タイガースに入団。

前年の86年には、シカゴ・カブスとヒューストン・アストロズに在籍し、防御率3.94、5勝4敗、44奪三振をマークしました。

キーオは入団1年目でいきなり開幕投手を務め11勝をあげるなど、名実ともに阪神のエースとして活躍。

後述のWチームも含め、初期のファミスタデータ班は、防御率は悪いかわりにこっそり変化量を満遍なく振り分ける傾向があり、個人的にキーオのデータは

カーブ12|シュート4|フォーク6

とカーブタイプなのにな〜と感じていました。


ばあす 左.332|44|5
バース
(ランディ・バース)
実データ .320|37|1

86年度版から登場。この時は打率.389 47HR 2盗塁を記録し、ゲーム内では打率↓本塁打数↑の85年時に近いデータとなっています。(.354|50|5)

バースはサンディエゴ・パドレスなど6年のメジャー経験があり、130試合出場で通算9本塁打にとどまっています。

その後のNPBでの無双ぶりからはちょっと想像も付きませんよね。



・Wチーム

あどち .2582410
アドゥチ(ジム・アドゥチ)
実データ .268|13|1

ポンセ&ローマンの2助っ人制を敷いていた大洋が、三人目としてメジャー通算148本塁打のレスカーノを獲得。

これを不満に思ったローマンが退団、さらにそのレスカーノも極度の不振で引退。

急遽シーズン途中でアドゥチを入団させました。

来日するまでメジャーにおいての実績はほぼありませんでしたが(打率1割未満、0本塁打)、NPBにおいては82試合で13本塁打を放ちました。

アドゥチは13本塁打→24本塁打のかさ増しがなされており、代打のたしろはこの年5本塁打にも関わらず、データでは20本塁打になっています。

前年のスーパーカートリオも含め、このときのファミスタデータ班には大洋ファンがいたのかもしれません。



ぽんせ 右.312|34|12
ポンセ
(カルロス・ポンセ)
実データ .323|33|9

86年度版から登場。この時は打率.322 27HR 18盗塁を記録し、ゲーム内でも実際に即したデータとなっています。(.310|26|12)

ちなみにポンセは、1年21試合1本塁打(ミルウォーキー・ブルワーズ)とほぼMLBでの実績はほぼありません。



・Sチーム

ほおなあと並んでこの時期ヤクルトスワローズで活躍した助っ人外人と言えば、れおん(レオン・リー)がいます。

NPBの実績から勘違いする人も多いですが、実はメジャーでのプレー経験はありません。

セントルイス・カージナルスに指名されるも、足の遅さなどからメジャー昇格できずにいたところ、当時ロッテ・オリオンズで活躍していた兄レロン・リーに誘われる形でNPB入り。ロッテ→大洋→ヤクルトと3球団で活躍しました。



・Lチーム


ふこひち .254186
ブコビッチ(ジョージ・ブコビッチ)
実データ .244|14|0(86実データ .265|18|0)

前年の86年にも在籍していたにも関わらず、何故か代打にすら入れてもらえなかったブコビッチ。

入団前年の1985年にはクリーブランド・インディアンズ(現ガーディアンズ)のレギュラーであり、バリバリの現役メジャーリーガー助っ人として話題に。

しかし、期待に沿う活躍は果たせず、この年限りで退団となりました。

ブコビッチは86年の実データも微妙ですが、野手12名に入れてもらえないのはちょっと可愛そうですね。

ちなみにリリーフ投手のかく(郭泰源)はメジャー経験はありません。



・Fチーム


りい 左.294|18|5
リー
(レロン・リー)
実データ .272|9|3(86実データ .331|31|1)

1977年から足掛け11年にわたりロッテオリオンズの助っ人外人として活躍。

86年版ではおちあいの後を打つ貴重な左の長距離砲として存在感を放ちました。

リーはカージナルス、パドレス、インディアンズ、ドジャーズでのメジャー経験があります。(8年31本塁打)

引退イヤーとなった87年は来日以来続いていた二桁本塁打も途絶え、ファミスタデータでも迫力不足は否めません。


ぶるわ .310287
ブリューワ(トニー・ブリューワ)
実データ .303|35|2(86実データ .321|20|1)

ブコビッチ同様、86年からプレーしていたのに初代ファミスタに登場しなかった助っ人外人。

84年にはロサンゼルス・ドジャースでのメジャー経験があるものの、ほぼ実績は無し(24試合で本塁打1本)。

一方でNPBでは、2年連続3割&20本塁打超え、87年には35本塁打を放っています。

86の不在&87の下方修正は、ゲームバランス上のものでしょうか?

86年度版のFチームにブリューワがいれば、Rチームに匹敵する強さになっていたかもしれませんね。

ちなみにFチームは、前年ブリューワを押しのけてクリンナップに入っていたパットナム(パット・パットナム)が、87年度版では外されています。(115試合、打率.244、12本塁打)。



・Rチーム


おぐり .298267
オグリビー(ベン・オグリビー)
実データ .300|24|5

オールスター3度出場、1980年には本塁打王にも輝いたメジャー通算235本塁打の実績を引っ提げて近鉄バファローズに入団。

前年の86年には5本塁打とパワーダウンしていましたが、来日1年めから打率.300、24本塁打を放っています。

過去の実績を重用する(メジャーならなおさら)ファミスタにしては、あまり上方修正がなされておらず、せめて打率くらいは3割超えでもと思います。


でひす 右.334|26|8
デービス
(リチャード・デービス)
実データ .337|16|2(86 .337|36|3)

86年度版でぶうまと並んで恐れられたでひす
85年には.340 40HR 109打点と三冠王クラスの活躍を見せています。

77年〜82年までMLBでのプレー経験があり、27本のホームランを放っています。

87年には91試合の出場に留まり、実際には20本塁打にも届きませんでしたが、過去2年の実績も鑑みて、上記のデータとなっています。

88年6月に大麻所持の疑いで逮捕され、球団を去ることとなりました。

ちなみにこれは余談ですが、87年に124試合に出場し17本塁打を放った南海のデビッド(デビッド・ホステトラー)、そして115試合に出場し9本塁打を放った同じく南海のハモンド(スティーブ・ハモンド)はゲームに登場しません。

デビッドはエキスポズとレンジャーズ、ハモンドはロイヤルズでメジャー経験があります。



◆まとめ

改めて眺めてみると、ゲームバランスなのか?それともデータ入稿時の予測のせいなのか?実績通りとなっていなかったり、登場すらしなかった助っ人外人が結構いました。

野手12名、投手4名と厳選される上、RチームやFチームなどの混合チームにおいては、致し方ないかもしれません。

ファミスタはプレーしても面白い上に、データと照らし合わせるのも楽しいです!



ファミスタ虎の巻 年度別リンク
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対人でファミスタどっちが強いか?決めたいって人はこっちも読んでくれよな!