1979年に放送が開始された「機動戦士ガンダム」を皮切りに始まった80年代リアルロボットアニメ。

イデオン、ダグラム、ザブングルと立て続けにサンライズ系アニメが放映され、街中のおもちゃ屋さんや模型ショップが、ガンプラで埋め尽くされました。

当時小学生だった僕も、多分にもれず少ないお小遣いをやりくりして、プラモデルや最新のアニメ情報を集めまくっていたのですが、はたと


アレは一体何だったのか?


と思っていたところに出会ったのが「’80sリアルロボットプラスチックモデル回顧録」(あさのまさひこ 五十嵐浩司 著)です。




こちらを読んで、「ロボットアニメブーム」とは結局のところ何だったのか?が、当時の熱量も含めてよくわかりました。


ちょうどアマプラに「ファーストガンダム」が全話入っていたこともあって、80年代のロボットアニメを色々チェックしてみました。



機動戦士ガンダム
(1979年4月〜|監督:富野由悠季)

「ガンダム」シリーズの原点にして始祖的作品。

例えば、マジンガーZが「主人公が操縦する」、宇宙戦艦ヤマトが「宇宙戦争」というエポックメイキングな存在なら、ガンダムは「敵も人間」という点が挙げられるでしょう。

オタク少年=アムロが戦争に巻き込まれながら成長していく様と、取り巻くキャラ、モビルスーツ=軍用兵器という多くの要素がウケてジワジワと火が付き、一気にブームに!
(あらすじ)宇宙世紀0079。ジオン公国と地球連邦政府が戦争を繰り広げる中、サイド7に住むアムロ・レイは、ジオン軍の奇襲をきっかけに、連邦軍のモビルスーツ“ガンダム”のパイロットになってしまう。様々な戦いを経て、アムロは“ニュータイプ”へと覚醒していく…。



伝説巨人イデオン
(1980年5月〜|監督:富野由悠季)

ガンダムの後番組としてスタートしたイデオン。

文化の誕生、宇宙と生命の始まりと壮大なテーマと衝撃のエンディングは、今でも熱狂的なファンが多い。

一方で、スポンサーの意向か、遺跡なはずのイデオンが玩具っぽいデザインだったのが惜しまれる(個人の感想です)

前作ガンダムを見送ったアオシマ(諸説あり)がプラモデル化。
(あらすじ)異星人のバッフ・クランと人類の偶発的な戦闘。その中で、目を覚ます伝説の巨神…。運命に取り込まれたコスモたちは、苦難の旅に飛び立つ。人は分かり合えるのか? そして、「イデ」とは何か?





太陽の牙ダグラム
(1981年10月〜|監督:高橋良輔、神田武幸)

空前のガンプラ=リアルロボットブームを象徴する軍用っぽいデザイン。

ガンダムが連邦軍、ジオン軍と国軍だったのに対し、こちらはゲリラがメインで、ガンダムにハマっていた小学生の僕にはワイルド過ぎてのめり込めず...
(後述のマクロスにハマったことからも、この時の僕はどうやら"軍用機"が好きだったのかも...)

タカラがプラムデル化。
(あらすじ)連邦評議会議長ドナン・カシム行方不明の報に、息子のクリンはいてもたってもいられず、植民星デロイアに渡った。だが、そこでデロイアの悲惨な現実を見たクリンは、持ち前の正義感から独立派ゲリラに身を投じる。



戦闘メカザブングル
(1982年2月〜|監督:富野由悠季)

ガンプラブームよもう一度!とサンライズ×バンダイのコンビでスタート。
今思えば、ダグラム同様のリアルロボットに、コミカルな描写や玩具よりの主役機と、苦心の跡が見受けられる。
(あらすじ)惑星ゾラと言われる地球。そこで暮らす少年のジロンは、“三日限りの掟”に反抗して両親の仇であるティンプを追っていた。だが、その行動は、やがてゾラの支配者階級イノセントの存在をも揺るがす、大動乱へと発展していく。



超時空要塞マクロス
(1982年10月〜|監督:石黒昇)

スタジオぬえ原作のSFリアルロボットアニメ。
人類vs未確認生命体という図式ながら、リアルさを失わなかったのは、VF-14をモチーフしたバルキリー、各種バトロイドのミリタリー感、マクロス艦のカラーリングなどのセンスの良さに尽きると思う。

輝、ミンメイ、未沙の三角関係や、劇中歌手によるヒットソングと、今の原型がほぼできあがっており、特に劇場版の作画完成度は今観ても凄い!

アリイとイマイがプラモデル化。タカトストイスの可変バルキリーはめちゃめちゃ出来がよく、僕も購入しました。
(あらすじ)墜落した謎の宇宙戦艦を修復し、「マクロス」と名付けた人類。だが、その進宙式の際、ブービートラップが発動して巨大異星人・ゼントラーディ軍の攻撃が始まった。そして、マクロスは異星人との戦いに巻き込まれていく…。
聖戦士ダンバイン
(1983年2月〜|監督:富野由悠季)

リアルロボットブームの中、中世ファンタジーもので勝負した注目作。
昆虫モチーフのオーラバトラーは今見てもカッコいい!

(あらすじ)異世界バイストン・ウェルに引き込まれた若者ショウは、不思議な人型戦闘兵器“ダンバイン”を与えられ、野望に燃える地方領主ドレイクの“聖戦士”として迎えられる。抵抗勢力の若きリーダー・ニーと、それに協力するマーベル達に出会ったショウは、ドレイクの野望を阻止しようと彼らと共に立ち上がる。



装甲騎兵ボトムズ
(1983年4月〜|監督:高橋良輔)

監督(高橋)、マーチャンダイズ(タカラ)とダグラムチームのリアルロボットアニメ第2弾。
アーマードトルーパーやキリコら兵士の未来&ミリタリーっぽさがウケて、今でも熱狂的なファンのいる作品です。

(あらすじ)どこか人間性の欠落した主人公、使い捨ての消耗品として描かれるロボット兵器……百年戦争の末期、謎の作戦に参加した兵士キリコは、最高機密の素体を目撃し、軍から追われる身となる。地獄のような日々の向こうにキリコはなにを見るのか?





銀河漂流バイファム
(1983年10月〜|監督:神田武幸)

元々ガンダムのコアストーリーであった宇宙版「15少年漂流記」をしっかりと書ききった作品。

バイファム以外が全然売れてなかったと記憶しているが、改めて敵メカと敵兵士の魅力が必要性を痛感した。

脱線するけど、ヤマト(デスラー)、ガンダム(シャア等)はもちろん、他の作品でも敵側の大河ドラマ感は、売れるロボットアニメにとって外せないと感じる。

でもバイファムでそれをやると、”子どもたちの交流と成長”にフォーカスできなかったろうな...

(あらすじ)異星人の襲撃により親とはぐれてしまった13名の子どもたち。地球軍の練習艦ジェイナスに乗り込んだ子どもたちは、みんなで協力しながら艦を操縦して地球を目指す。危険に満ちた宇宙の大海原を越え、子どもたちは両親と再会することが出来るのか!?
重戦機エルガイム
(1984年2月〜|監督:富野由悠季)

新進の永野護がキャラ&メカデザインを任され、話題となった作品。
改めて見直すと、スタイリッシュなデザインと相反して、描写はコミカル。

(あらすじ)ペンタゴナ・ワールドの辺境にある惑星コアムの青年ダバ・マイロードは、やがて反乱軍を率いてペンタゴナ・ワールドの支配者オルドナ・ポセイダルに立ち向かう。ポセイダルの部下でありながら支配者になるという野望に燃えるギワザ・ロワウと三つ巴の戦いの果てに、ペンタゴナ・ワールドに平和の時は訪れるのか? 



巨神ゴーグ
(1984年4月〜|監督:安彦良和)

安彦良和が原作、監督、レイアウト、キャラクターデザイン、メイン・メカデザイン、作画監督を手がけた。

本作をリアルロボットとして取り上げるか悩んだが、リアルロボットブームの中で異色作とも呼ばれるゴーグはやはり外せなかった。

タカラがホビー化。

(あらすじ)亡き父の友人ウェイブを訪ねた悠宇は、“GAIL”という組織から命を狙われる。どうやら、父が研究していた南洋の孤島“オウストラル”の秘密が絡んでいるらしい。敵の追跡を逃れつつオウストラル島に向かった悠宇は、突如現れた青い巨人型ロボット“ゴーグ”と出逢う。島に隠された秘密を巡る悠宇の冒険が始まる…



機甲界ガリアン
(1984年10月〜|監督:高橋良輔)

ダグラム、ボトムズと続く「タカラ×高橋」作品の第三弾。

中世ファンタジーLIKEな王国間戦争、ガリアンら機甲兵のかっこよさと注目していましたが、人気が出なかったのか打ち切り。

怒りの?最終回の作画は圧巻です。

(あらすじ)平和な惑星アーストを、突如として鉄の巨人「機甲兵」を従えた征服王マーダルが侵略した。侵略を受けたボーダー王国の王は、生まれたばかりの息子ジョジョを重臣のアズベスに託して死亡。成長したジョジョとアズベスは、世の闇を打ち払うと伝えられる伝説の鉄巨人「ガリアン」を発見し、マーダルのために打倒に立ち上がる。





機動戦士Ζガンダム
(1985年3月〜|監督:富野由悠季)

ガンダムに匹敵するヒット作も出てこなかった背景から、バンダイ&サンライズが打ち出したのが「ガンダムの正統続編」です。

新しいガンダム、旧作から地続きの世界観、シャアやアムロらの登場など、ガンダムファンの心を鷲掴みしました。

今思えば、これがなければ今のガンダムシリーズはなかったかもしれません。

そういう意味では、記念すべき作品と呼んで良いでしょう。

(あらすじ)宇宙世紀0087年、実質的勝利を収めた地球連邦軍のジャミトフ・ハイマン准将は、ジオン残党掃討を目的とする特殊部隊「ティターンズ」を結成。シャアはクワトロと名前を変え、反連邦組織エゥーゴに参加していた。潜入したコロニーで、彼は黒いガンダムを目撃する。一方、カミーユ少年は、憲兵から尋問中、ガンダム墜落の混乱に乗じて脱出した。
蒼き流星SPTレイズナー
(1985年10月〜|監督:高橋良輔)

すでにリアルロボットアニメブームが縮小化しており、前述のZガンダム以外ホビー路線は苦戦を強いられていました。

しかしいま見直すと、主役機のデザインや、システムコンピューター(レイ、フォトン)など、評価すべき点の多い作品だと気づきました。

バンダイがホビー化。
(あらすじ)1996年、人類は火星まで進出。だが、地球を危険視するグラドス帝国は地球への侵攻を決定し、地球は最大の危機に陥る。地球人とグラドス人の混血児であるエイジは、グラドスの艦隊に密航。最新鋭SPTのレイズナーを奪って火星へと向かい、火星基地へ体験学習に来ていたアンナたちに、地球が狙われていることを報せる。







1980年7月に、バンダイから『機動戦士ガンダム』の主人公機を商品化したプラスチックデルの第一弾として「ベストメカコレクション No.04 1/144ガンダム」が発売される。

視聴率が振るわず半ば打ち切られた番組からの商品化は異例ではあったものの、これが今日まで続く「ガンプラ」の記念すべき商品第一号となった。

これまでの常識を打ち破る可動域、プロポーションは多くのファンを魅了し、ガンプラはまたたく間にプラスチックモデル・シーンのトップランナーとなり、全国的に商品が品薄となる社会現象と化す。

これを端緒に、ガンダムに追従したリアルロボットアニメが数多制作され、同時に、プラスチックモデルを中心とした商品が爆発的な勢いでリリースされた。

80年代前半、多くの少年たちはその狂乱的なブームに酔いしれ、テレビにくぎ付けとなり、プラスチックモデルや変形トイを買い漁った。

だが、そんな熱狂の時代はわずか数年で終焉を迎える。運命の1984年、潮が引くようにブームは一瞬にして終わりを告げてしまう。

そのとき一体なにが起きたのか?

本書籍では、その熱狂をリアルタイムで体験した模型文化ライターのあさのまさひこ氏とアニメ・特撮研究家の五十嵐浩司氏が、当時の記憶と記録、その歴史的評価と今日の審美眼によってブームを再検証。

その勃興から衰退までを独自の視点で振り返る。ガンプラ誕生から40余年を経た今だからこそ語るべきことがここにある――。