ロサンゼルス・エンゼルスの大谷翔平選手が今月に入って絶好調です。

大谷選手にとって6月は最も相性が良い期間で、2021年は13本塁打を放って月間MVPを獲得。

2022年は投手として4勝をあげるだけでなく、日本選手初の1試合8打点の離れ業など、異次元のパフォーマンスを披露しています。

規格外の爆発ぶりから「ミスター・ジューン(6月男)」の異名で、相手チームを震え上がらせているのです。

さらに、自らが投手として登板する時や、デーゲームでも無類の強さを誇っており、何とその打率は驚異の4割超え。

ただでさえ体調管理が難しい過密スケジュールの中、大谷選手だけがハイパフォーマンスを維持できるのは何故なのでしょうか?

今回の動画では、大谷選手が6月に強い理由を中心に、実際の活躍ぶりやそのメカニズムに迫ってみたいと思います。


◆打棒爆発の絶好調6月にMLB公式「ショウヘイをホットにさせてはいけない」

6月に入って10試合で2度のサイクル安打未遂と、エンジンがかかってきた大谷選手。

6月11日の本拠地マリナーズ戦の前には、『MLB公式』ツイッターが、大谷選手が兜を被る写真とともに

「打率.351、OPS1.172、4二塁打、3本塁打、8打点」

と6月に入ってから9試合の大谷選手の打者成績を紹介し

「ショウヘイをホットにさせてはいけない」

と敵チームに警笛を鳴らしました。

2日の敵地アストロズ戦こそ4打数無安打に終わりましたが、3日の同戦で5打数4安打を記録すると、そこから8試合連続安打中。

3安打以上は3試合に及び、うち3日のアストロズ戦と9日の本拠地マリナーズ戦ではサイクル安打に王手をかける固め打ちを見せました。

この日のマリナーズ戦でも3安打したため、打率とOPSはさらに上昇。連続安打を9試合と伸ばしました。


◆「マウンドに立つと打席でも躍動」想像を超える大谷翔平の“自援護”

「ミスター・ジューン」として相手投手に恐れられている大谷選手。

今季は「登板日」にもその打棒がヒートアップしています。

6月9日、本拠地でのシアトル・マリナーズ戦において「2番・投手兼DH」で先発出場。

今季13度目となるリアル二刀流プレーでしたが、初回に2ランを被弾するなど乱調の立ち上がりとなり、降板した5回までに3安打6奪三振6四死球3失点と、決して満足の行く内容ではありませんでした。

しかし「打者・大谷」が「投手・大谷」を援護します。

開幕投手を務めたマリナーズのエース右腕、ルイス・カスティーヨ投手との対戦では、初回の第1打席に三塁内野安打を放つと、3回の第2打席には3試合ぶりとなる17号同点2ランを放ちました。

2死一塁の場面から続けて投じられたシンカーをとらえた打球は、打球速度112・9マイル(約181・6キロ)、飛距離440フィート(約134・1メートル)の特大弾。

「投手・大谷」が浴びた2ランでの失点を、「打者・大谷」が2ランでお返しなんて、こんな事ができるのは大谷選手しかいません。

さらに5回の第3打席にも二塁打を放ち、サイクル安打に王手をかけます。

惜しくもサイクルとはなりませんでしたが、4打数3安打2打点の猛打賞。

同点での降板だったため、6勝目はお預けとなりましたが、今季最長タイとなるチーム5連勝をバットで演出しました。

大谷選手は、投手として先発登板した試合での3安打以上を、今季すでに4試合マークしています。

エンゼルス球団広報によると、投手による猛打賞は、殿堂入りしたウォーレン・スパーン投手(ブレーブス)が1958年に5度達成して以来65年ぶり。

ア・リーグでは1938年のモンティ・ストラットン投手(ホワイトソックス)以来85年ぶりの快挙となります。

このペースなら5度と言わず6度達成してしまいそうですし、そうなるとまた一つ大谷選手がメジャーの記録にその名を連ねることとなります。

今季、大谷選手の登板日の打撃成績は、51打数20安打、打率.392と4割に迫る好調ぶり。

さらに「登板時のみ」に限ると5割に迫る事がわかっています。

バッティングに集中できる指名打者よりも、投打同時出場した時の方が打率が良いって、一体どういうメカニズムなのでしょうか?

リアル二刀流出場時には、相手打線に加えて相手投手の傾向などデータチェックが普段の倍以上必要となるはずです。

大谷選手の集中力と爆発力は、常人では計り知れないレベルにあるのです。


◆「実は“昼男”」デーゲームは驚異の打率4割超え!

「6月の強さ」「登板時の強さ」の際立つ大谷選手ですが、今季はさらに「デーゲーム」でも無類の強さを誇っています。

6月11日に行われた本拠地マリナーズ戦において、「2番・DH」で出場した大谷選手は、この日も3安打猛打賞の固め打ちでチームの勝利に貢献。

試合終了時点で「デーゲームの打率」は遂に4割を超えました。

2試合連続の18号2ランを放った前夜の試合終了から、15時間後の午後1時8分に始まったデーゲーム。

MLBのレギュラーシーズンは162試合と試合数も多く、過密スケジュールで二桁連戦もざらにある上、移動前日にはデーゲームが組まれることが多いです。

時差が伴う長距離移動が多く、コンディションを維持するだけでも困難なのに、大谷選手の体のキレは衰えるどころか一層の冴えを見せています。

大谷選手自身はデーゲームに強い理由を「たまたまじゃないですか」と語っていましたが、4割超えとあってはもう“たまたま”では片付けられるレベルではありません。

体を休める時間を確保しづらいナイター後のデーゲームで、大谷選手が活躍できる鍵は徹底した睡眠スケジュール管理。

大谷選手も「いつ寝るかの準備を数日前からしっかり計画的にやる必要がある」とコンディション維持の秘密を明かしています。

しっかりと睡眠を確保し、1日10時間以上寝ることも珍しくありません。

さらに、今季からは安眠に導く効果があるとされるバナナを、試合前や試合中にも摂取するなど、コンディション維持に工夫を凝らしています。

こうした大谷選手の「準備力」が、登板時やデーゲームでの躍動を支えているのです。


◆「世界一カッコいいバットフリップ!」超クールな確信歩きにMLB公式も感激!

「6月男」の異名を取る大谷選手の好調ぶりは、もはや誰にも止められません。

「2番・DH」で先発出場した6月12日の敵地テキサス・レンジャーズ戦では、同点弾、勝ち越し弾と1試合2本塁打を放ち、チームの逆転勝利に貢献しました。

まずは4-5と1点リードされて迎えた7回。

1死走者なしの場面で第4打席に入った大谷選手は、グラント・アンダーソン投手の2球目の速球を強振。

打った瞬間にスタンドインを確信した大谷選手は、打球の行方を見つめながら華麗にバットフリップ。

飛距離459フィート(約139.9メートル)、打球速度114.1マイル(約183.6キロ)の凄まじい一発は、あっという間に中堅手の頭上を超え、バックスクリーン右の二階席に着弾しました。

本塁打数ア・リーグトップのアーロン・ジャッジ選手に並ぶ19号で、ゲームは振り出しに。

試合を中継していた米テキサス州地元局『バリー・スポーツ・サウスウェスト』の実況デイブ・レイモンド氏も

「同じ位置に投げられた球をオオタニがかっ飛ばした。これは2階席へのモンスター級本塁打だ!」

と衝撃の一打に仰天。

同じく解説クリストファー・ニコースキー氏も

「真ん中付近への速球。このオオタニのバットフリップを見てくださいよ。彼はその前の判定に不満を示していましたからね」

と直前の投球の様子も加えて、その破壊力に驚きの声を上げました。

『MLB公式』のレンジャーズ番ケネディ・ランドリー記者が

「ショウヘイ・オオタニが0-1からのスライダーをビジターのブルペンの向こうへ完全に発射した」

と、その破壊力を伝えると、米スポーツ専門メディア『ジ・アスレチック』の元記者ブレント・マグワイア氏は

「オオタニ459フィートのHR+一流のバットフリップ」

と、その飛距離に加えて確信歩きからの華麗なバットフリップにも注目を寄せました。

米スポーツ専門メディア『FOXスポーツ』のベン・バーランダー氏に至っては、自身のツイッターで

「バットフリップにとにかくシビれた」
「最高に素晴らしいバットフリップをリピート」
「ルーヴル美術館に飾りなさい」

と異例の三連投で「絵になる男・大谷翔平」を大絶賛しました。

『MLB公式』が

「ショウヘイ バットフリップ」

とハート目の感激の顔文字を添えて、大谷選手が打球を見上げながらバット投げをする画像を投稿すると、ファンからも歓喜のコメントが寄せられました。


◆「誰がこの世を動かしている?ショウヘイ・オオタニだ」衝撃19&20号

「6月男・大谷」の見せ場は同点弾だけでは終わりません。

タイブレークで無死二塁から始まる延長戦、12回先頭で打席に立つと、相手左腕コール・ラガンズ投手の高めカットボールを逆方向へ。

軽くこづいたように見えた打球はグングンと伸び、レフトスタンドに突き刺さる20号の勝ち越し2ランとなりました。

大接戦に終止符を打つ逆方向弾に敵地が騒然とする中、大谷選手は両手を広げながらダイヤモンドを回ると、スタンドを指差して喜びを表現。

この日2度めの兜セレブレーションで、興奮したチームメイトたちからベンチで手洗い祝福を受けました。

同地区首位のレンジャーズ4連戦の初戦において、4打数2安打4打点の大暴れ。

大事な場面で飛び出した価値ある2本塁打に『MLB公式』も、「ショウタイム!オオタニが12イニングでの勝利に突き動かす」とのタイトルで

「ア・リーグ西地区のライバル対決において、ショウヘイ・オオタニが勝負強い2本塁打のパフォーマンスで主役の座を奪った」

と、その千両役者っぷりを報じました。

衝撃の勝ち越し20号弾で、ヤンキース・ジャッジ選手を抜き去り、ついにア・リーグホームランキングに。

米スポーツ専門局『CBSスポーツ』は、「ショウヘイ・オオタニが2本塁打を放ち、ア・リーグの本塁打数でトップに立つ」との見出しで

「この2本のショットは合わせて847フィート(約258.2メートル)飛んだ。
うち1本はレフトへの459フィート(約139.9メートル)、打球速度114マイル(約183.5キロ)だった」

と、その打球スタッツに驚愕。

チームの好調ぶりを牽引する大谷選手の大活躍に、エンゼルス球団公式ツイッターが

「誰がこの世界を動かしている?ショウヘイ・オオタニだ」

と興奮気味に投稿すると、米地元メディア『オレンジカウンティ・レジスター』紙も

「ショウヘイ・オオタニが2本塁打を放ち、エンゼルスをワイルドな逆転勝利に導く」

との見出しの記事を掲載しました。

記事の中で、ジェフ・フレッチャー記者は

「3回に4点差をつけられた後、エンゼルスはショウヘイ・オオタニの2本の本塁打の力を得て、9-6で延長12回の試合に勝利した」

と伝えた上で

「オオタニは7回に同点となる459フィートの本塁打をかっ飛ばし、12回にはエンゼルスにリードを与える2ランホームランを放った。
オオタニはこれで20本塁打、ここ9試合で5本塁打だ」

と好調ぶりを絶賛しました。


◆指揮官も驚愕「特大140m弾は見たことない」

試合後、フィル・ネビン監督は

「逆方向にあれだけ飛ぶホームランはあまり見たことがない」

と今季最長タイの459フィート(約139.9メートル)の19号弾の衝撃を語りました。

さらに

「いまオオタニは好調で、あのような状況で彼の打席を見ることは楽しい。
特に2本目のホームランでは、感情をむき出しにした。彼はこのチームのことを思っているし、チームを盛り上げてくれた」

と4連戦初戦での価値ある逆転劇を演出した絶好調男を手放しで称賛しました。

大谷選手自身も試合後のインタビューで

「どうしても取りたい初戦でしたし、いい守備もあった。中継ぎも頑張ってくれていい勝ちになった。
ボールの見え方も良かったですし、結果も良かったなと思います。
打っているシチュエーションも良かった。
初戦大事だったと思うので、なんとか勝てて良かったと思います」

と自身の好調な打撃に加え、追い上げムードに乗るチームに手応えを感じているようでした。


◆「メジャー史上こんな選手はいない!」前代未聞の3年連続“20本塁打&100奪三振”

ア・リーグ本塁打数トップのヤンキースのアーロン・ジャッジ選手に並ぶ19号、そして単独トップに躍り出る20号を放った大谷選手。

2018年、2021〜22年に続く4度目の20号到達は、日本人メジャーでは松井秀喜氏の5度に次いで2人目で、3年連続は初の快挙です。

さらに、投手としてもすでに102奪三振をマークしており、こちらも2021年の156奪三振、2022年の219奪三振に続き3年連続となりました。

『MLB公式』のサラ・ラングス記者が自身のツイッターで

「20本塁打以上、投手として100奪三振以上を1シーズンで達成したのはMLB史上…」

との文面に続けて

2023年ショウヘイ・オオタニ
2022年ショウヘイ・オオタニ
2021年ショウヘイ・オオタニ

と大谷選手が独占している前人未到のレコードを紹介。

同メディア公式ツイッターもこれに追随して

「ショウヘイ・オオタニは、自分の記録本を執筆中だ」

と綴り、元祖二刀流・ベーブ・ルースですら成し得たことのない偉業に賛辞を送りました。

二刀流プレーヤーとして比較されることも多いベーブ・ルースは1915年から3年連続で3ケタの奪三振を記録していますが、打者として本塁打を伸ばし始めるのはその後で、この期間の本塁打は年間ひと桁にとどまっています。

「20本塁打&100奪三振」は、近代野球誕生から現在に至るまで、大谷選手しか達成していないとんでもない偉業なのです。

しかもそれをすでに3度も成し遂げているわけですから、大谷選手がどれだけ規格外なのか?おわかりいただけると思います。

米放送局『ESPN』も

「キャリア3シーズン目の20本塁打&100奪三振だ。メジャー史上、一度でもこんなことをした選手はいない」

と唯一無二の記録を紹介した上で

「オオタニが今日、今季19、20号を放った。彼は投手として現在102奪三振でメジャー全体3位につけている」

と投打に渡るハイレベルなスタッツにも注目。

今季の奪三振数で大谷選手より上に立つ投手は、アトランタ・ブレーブスのスペンサー・ストライダー投手(121奪三振)とトロント・ブルージェイズのケビン・ゴーズマン投手(117奪三振)の二人だけ。

米データ分析会社『Codify Baseball』が

「ア・リーグでどの打者よりも多く本塁打を打ち、なおかつ奪三振が多い」

と伝えている通り、大谷選手はア・リーグで最も本塁打を放ち、奪三振数もリーグ2位の位置につけているのです。

今季も「200奪三振&30本塁打」は間違いなし。ややもすると「250奪三振&50本塁打」ですらも達成するかもしれません。

この規格外の躍動ぶりに、現地識者からも絶賛の声が上がっています。

米メディア『FOX Sports』のアナリスト、ベン・バーランダー氏が

「MVP.MVP.MVP」

と大興奮で大谷選手の異能ぶりを讃えると、大手スポーツメディア『The Athletic』などに寄稿するブレント・マグワイア氏も

「ショウヘイ・オオタニは、地球上で最高の選手だ!」

と最大級の賛辞を寄せました。


◆13試合で8発「6月無双の秘密」

過去のデータからも6月に打棒が爆発する大谷選手。

自身はその理由について

「4、5月を。いい悪いあると思いますけど、打撃の悪いところの改善だったりとか。
基本的には進んでいった方が打席での慣れも含めて、良くなるのではないかと思う」

と語っています。

開幕からフォームやアプローチの試行錯誤を繰り返しながら、打撃の感覚を研ぎすませていくうちに、それが徐々に合ってきて、ピタッとハマるのが6月ということなのでしょう。

思い返せば5月30日のシカゴ・ホワイトソックス戦では、構えた時のグリップの位置を少し下げて臨み、5試合ぶりとなる一発を放ちました。

大谷選手はこの試合まで不調で、打率も2割6分台まで落ち込んでいましたが、この一打をきっかけに13試合で8発と量産モードに突入。

今では打率3割に迫る勢いを見せています。

一打席一打席、一振り一振り、研鑽を積み重ねる大谷選手がついに無双状態に到達したのです。

「いい月が被っているのはたまたまだと思いますけど、オールスター前の大事なところではあると思うので、まだまだ上げていけるように頑張りたいなと思います」

いつ何時でも向上することを怠らない大谷選手。

打ってはホームランキング、投げては奪三振王。

二刀流のスーパースターが、自身初となるプレーオフ進出を、今季こそ掴み取ってくれることでしょう。



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