◆日本人初の本塁打王誕生!ラスト25戦欠場もぶっちぎりの44発

10月1日、ア・リーグのレギュラーシーズン全日程が終了。
今季44本塁打を放ったロサンゼルス・エンゼルスの大谷翔平選手が、日本人初となるホームラン王となりました。

大谷選手は球団を通じて

「MLBでこれまで活躍された偉大な日本人選手たちのことを考えると大変恐縮であり光栄なことです。
この目標を達成するのに協力してくれたチームメイト、コーチングスタッフ、ファンに感謝します」

と喜びのコメントを発信しました。

これまでは日本人がパワーで勝ることは不可能と言われてきましたが、常識を覆し続けてきた大谷選手らしく、メジャーの舞台で投打二刀流プレーを貫き、見事ホームランキングに輝きました。

本数だけでなく飛距離も大幅にアップ。

6月30日に放った30号本塁打は150メートルをマークし、今季のメジャー最長弾となっています。

さらに今季は、天性のパワーに加え打撃技術も向上。苦手としていたコースも克服し、内外角、高め低めと打ち返し

「どこに投げても打たれた。信じられないよ」

とメジャーの投手たちを震え上がらせました。

これぞ大谷翔平のホームランと多くのファンから絶賛されたシーンや、スーパースターたちからの称賛の声、そして躍進の秘密を徹底分析。

今季の「打者・大谷」にフォーカスします!


◆6月15発でトップ独走!リーグ六冠と圧巻の打撃成績

4月2日の敵地・アスレチックス戦で1号を放つと、4月は7発、5月は8発と順調に本塁打を積み重ねた大谷選手。

得意の6月には月間15発を放って30号に一番乗りし、独走状態に入りました。

7月も月間9発で2か月連続の月間MVPに輝く活躍、8月には肘靭帯の損傷が発覚しながらも打者として出場を続け5本塁打を放ちました。

右脇腹を痛め、目標の50本塁打には届きませんでしたが、ここまで積み上げたホームラン数44本に追いつく選手はいませんでした。

終わってみれば、シーズンのラスト25試合を欠場しながら、2位に5本差をつけての戴冠。

その打撃技術の高さを十二分に示し、パワーで劣るとされる日本人でもトップに立てることを証明しました。

今季の大谷選手は本塁打のみならず、325塁打、78長打、出塁率.412、長打率.654、OPS1.066と、6つの項目でア・リーグトップの数字をマーク。

とても23試合に先発登板して10勝を挙げた投手の残したものとは思えない驚異的な数字に、米メディア『The Score』は

「オオタニは9月にわずか3試合しか出場していないにもかかわらず、本塁打王の座を守った。
本塁打王のタイトルを獲得したのは、エンゼルスでは2000年のトロイ・グロース氏以来4人目である」

と賞賛の言葉を贈りました。

打撃三冠部門で日本人選手がタイトルに輝いたのはイチロー氏以来19年ぶりのこと。

今季も輝かしい活躍を果たした大谷選手の初の戴冠に、日本郵便が記念の切手やポストカードを発売すること発表。

大谷選手の記念切手などのセット販売は、大リーグのア・リーグで新人王に輝いた2018年と、MVPとなった21年に続いて3回目。

今季の1号ホームランなどを打ったシーンをあしらった84円切手5枚や、全本塁打を網羅した44枚組のポストカードなどがセットとなったファン垂涎のアイテムには、すでに予約が殺到しています。


◆フリーマン「信じられない」カブレラ「三冠王のチャンスある」

21年から3年間で124本塁打。今季は史上初となる2年連続で「2桁本塁打&2桁勝利」を達成した大谷選手。

二刀流の本塁打王に、他球団の選手たちも称賛の声を並べ立てています。

最多安打2度、2020年にはシーズンMVPにも輝いているドジャースのフレディ・フリーマン選手は

「僕にとって驚きなのは、毎日、打者でしっかり準備するのにたくさんやることがあるし、それでいて高いレベルを保つのは時間のかかること。
だけど、ショウヘイは打って、投げる。それはもう、啞然とする。
最高の打者になるため、最高の投手になるためのエネルギー、スタミナ、メンタル面の辛抱強さ、どれだけあるのか計り知れない」

と大絶賛。

「僕だったら、頭を整理できるか分からない。それはとても難しいことだ。高校の時に(二刀流を)やっていたけど、難しかったよ。
ショウヘイはベストヒッターでもあり、ベストピッチャーでもある。これは信じられない。言葉で表現するのも難しい。素晴らしいことだし、野球ファンとして、見ていて楽しい」

と自らのシーズン中の打撃ルーチンと照らし合わせ、投打にトップクラスのパフォーマンスを披露する大谷選手にリスペクトを贈りました。

息子のチャーリー君も大谷選手のファンだと明かすフリーマン選手は

「時々、ふと冷静に考えて、ショウヘイ・オオタニがやっていることに感謝しているんだ。
だって、今後、僕らの人生でもう1度見られるかどうか、分からないんだから。僕らが死んでしまってから、もしかしたら100年後くらいに見られるかもしれないけどね。ショウヘイは、とても特別な存在だよ」

と当たり前の事となりつつある大谷選手の超人的な活躍に、あらためて賛辞を送りました。

オールスター選出7度、2018年にはシーズンMVPにも輝いたドジャースのムーキー・ベッツ選手は

「素晴らしい選手であり、かつて見たことがないような選手だ。
本当に野球を楽しんでプレーしている。毎年、投打の全てにおいて良くなっている。
全て優れているから、彼は野球でベストプレーヤーの1人なんだ。
僕らは互いにリスペクトしている。彼のプレーを見ることができたのは、本当に素晴らしいこと」

と大谷選手の止まらぬ進化と人間性を絶賛。

今季限りで現役引退したタイガースのミゲル・カブレラ選手も

「今年、ケガをしてしまったけど、数字も良くなって、とても素晴らしかった。
もし、強く、健康で居続けることができれば、彼が3冠王になるチャンスはある。
最も印象的なのは、素晴らしい打者でありながら、中5日でピッチングをしていたこと。
打者でプレーして、その後、登板することはとても難しい。それを完璧にやって、投打でハイレベルなパフォーマンスをしていたのは、本当に素晴らしい」

と賛辞を送っています。

通算3162安打、2012年には打撃三冠王に輝いたレジェンドスラッガーにとっても、大谷選手は特別な存在なのです。

この他にも、称賛の声は鳴り止まず、

今季2000安打を達成したパイレーツのアンドリュー・マカッチェン選手
「彼がやっていることは、毎日見られるようなことではない。米国だけでなく、野球界にとって、すごく影響力がある選手。このまま素晴らしいキャリアを続けて、長い間プレーしてくれることを願っている」

今季3年連続となる地区優勝を果たしたアストロズのアレックス・ブレグマン選手
「毎年、彼は良くなっているし、改善を続けている。ものすごい練習熱心だし、それが報われている。
僕が今まで見てきた中でベスト選手の1人。素晴らしいランナーでもあり、野球をよく知っている。
そして、マウンドでは7種類以上の球種を持っている。ただただ完璧なプレーヤーだ」

2021年、22年にア・リーグ最多安打を放ったブルージェイズのボー・ビシェット選手
「今年の彼を見ていて、数字も含めて全体的に前よりも断然、良くなっているように感じた。誰よりもパワーがあり、スピードもある。信じられないほど危険なバッター。パワーヒッターであると同時に、いろんな球種をヒットに打てる。ベスト選手と言って間違いない」

2021年に38セーブを上げ最優秀救援投手に輝いたホワイトソックスのリアム・ヘンドリックス投手
「爪が割れていたのに本塁打を打った時は驚いた。
ボールを打ち砕くのに、バットを握るのはきつかったはずだ。今年、彼がよりエリートレベルになっていることがよく分かった」

WBC米国代表も務めたドジャースのウィル・スミス捕手
「どんな球種でも捉えられる危険な打者。対戦する投手としては、全球種をミックスしないといけない。(攻め方を)予想でき、とてもスマートな打者だ。
いろいろなところを攻めなければいけないし、ギアを上げないといけない。投げきれれば痛打されてしまうんだ」

などなど、メジャーのスター選手から続々と祝福と称賛の声が寄せられています。


◆指揮官も本塁打王を確信「これは恐ろしいことになる」

2022年途中から1年半に渡って大谷選手を間近で見てきたネビン監督が、「打者・大谷」の今季の爆発を予感した試合があります。

指揮官が特に衝撃を受けたのは6月12~15日の敵地・レンジャーズ4連戦。

すべての試合で先発出場した大谷選手は、初戦で140メートル19号同点弾、延長12回にも勝ち越しの20号弾の2発を放ち、逆転勝利を呼び込みます。

さらに3戦目は逆方向に138メートルの21号2ラン。

「2番・投手兼DH」でリアル二刀流出場した4戦目も、投げては6回2失点、打者としても8回に22号3ランを放ち、同地区ライバルとの直接対決の勝ち越しに貢献しました。

ネビン監督は

「テキサス4連戦では、4本とも中堅から逆方向に打ったと思う。
逆方向に打つ姿を見て、彼は『打者』になったと思った。これは恐ろしいことになるなと。
いいときも悪い時もあるが、彼の悪い時は他の選手よりも短いけどね」

と目を丸くしながらその時の衝撃を振り返りました。

マイク・トラウト選手も

「6月のテキサスのシリーズでの活躍は、これまで見たことがない」

と4戦4発に加え、投手として1勝を上げた大谷選手に、これ以上ない賛辞を送りました。

特に逆方向への140メートル特大19号は、印象に残っているファンも多く、国内スポーツメディア『Full-Count』の「今季大谷選手が放ったベスト本塁打」のアンケートでも2位にランクイン。

また、左打者が逆方向へ打った史上最速弾となった21号弾には、レンジャーズのマーカス・セミエン選手も

「あんな反対方向の打球は見たことない。しかも、(19号と合わせて)2度も。オオタニは全ての打者が目指す理想だ」

と脱帽のコメントを残しています。


◆今季MLB最長飛距離の特大150M弾に実況も沈黙

今季大谷選手は、メジャー全選手の中で最も飛んだホームランを放っています。

6月30日のダイヤモンド・バックス戦。

「2番・DH」で先発出場した大谷選手は6回先頭の打席で、相手先発トミー・ヘンリー投手のスライダーを強振。

とんでもない衝撃音とともに飛び出した打球は、ライトスタンド上段の3階席に当たって跳ね返りました。

打った大谷選手はゆっくりと確信歩き、一方打たれたヘンリー投手は、諦めたように打球の行方をまったく追わず、マウンド上でうつむきました。

打球速度115.1マイル(約185.2キロ)、打球角度29度、自己最長となる飛距離493フィート(約150.2メートル)の超特大弾。

大興奮のスタジアムとは対象的に、実況席は絶句。

形容のしようがないといった様子で、大谷選手がダイヤモンドを一周する間、25秒にも渡って沈黙してしまいました。

150メートルの30号弾は、前述のベスト本塁打のアンケートでもぶっちぎりで1位となっています。

テキサスでの4戦4発や150m特大弾以外にも

・6月18日ロイヤルズ戦での「有言実行24号ライナー弾」
・8月16日レンジャース戦で放ったヘルメットが脱げるほどカチ上げた「高弾道42号」
・7月17日ヤンキース戦ではなった「感情むき出し&美麗バットフリップ35号同点弾」
・新人シャヌエル選手の前ではなった「43号グランドスラム」

など、挙げればキリがありません。

言い換えれば、それくらい今季の大谷選手が衝撃的なアーチを量産していたと言えるのです。


◆長尺バットを縦横無尽に使いこなす超絶テクニック

MLB最長となる150m弾を放っている大谷選手ですが、全44本塁打の平均飛距離422フィート(約129メートル)でもメジャートップとなっています。

昨季の平均408フィート(約124メートル)から5メートルも飛距離が伸びています。

パワーアップとなった理由は、強くそして速い打球の増加。

平均の打球速度94・4マイル(約151・9キロ)は、昨季の92・9マイル(約149・5キロ)、MVPを獲得した2021年の93・6マイル(約150・6キロ)をも上回っており、
ジャッジ選手(ヤンキース)、アクーニャIr.選手(ブレーブス)に次いで両リーグ3位と、自身初めて5位以内にランクインしました。

さらに打球速度が95マイル(約152・9キロ)を超えるハードヒット率は54.2%で過去最高をマーク。
昨年(49.8%)から4.4ポイントもアップしていました。

「打者・大谷」のレベルアップを生み出した要因の一つとして「バットの変更」が指摘されています。

今季大谷選手は、これまで使っていたアシックス社製のバットから、ジャッジ選手らが愛用しているチャンドラー社製のものに変更。

さらに重さは変えず、バットの長さを1インチ(2.54センチ)長くしました。

チャンドラー社の取扱代理店『エスアールエス』の宇野誠一代表は

「バットは長くなるほど遠心力が働き、飛距離が伸びる。
ただ(パワーで劣る)日本人選手には扱いにくい。大谷選手の日本人離れした体格と鍛え抜かれた肉体があるから扱える」

とバットを長くすることで起きるメリットとデメリットを指摘しています。

一般にはバットを長くすると、伸びた分だけ届く範囲は広がり打球に伝えられるパワーは上がる一方で、振り負けたり確実性が減少してしまいます。

しかし今季の大谷選手は、速球系の長打率を昨季の.566から.777と2割以上も上昇させた上に、打率も初の3割台、出塁率はリーグトップの.412と、軒並み成績をアップさせていました。

三振率も過去最小の23.9%をマークし、パワーと確実性の両方の面で明らかな技術向上が見て取れます。

「打者・大谷」は、パワー、スピード、テクニックと全ての要素でレベルアップしていたことがわかります。


◆苦手の外角も完全攻略「穴のないヒットゾーン、どこに投げれば?」

今季の「打者・大谷」のバージョンアップは、飛距離や打球速度だけではありません。

スポーツのデータ収集・分析を手がける専門会社『データスタジアム』のアナリスト小林展久氏は

「得意の内角の打率を維持しながら、今季は特に外角のヒットゾーンが広がった。
投手からしたら『どこに投げればいいんだろう』という感じだったと思う」

と外角球の打率が大幅に向上したことを指摘しています。

元々大谷選手は肘を畳んで内角球をさばくのが得意で、昨季はストライクゾーンを9分割したうち、内角3ゾーンの打率は.320〜.392と高い水準でした。

一方で、外角は高めこそ.308だったものの、真ん中と低めはともに.250に満たず、苦手としていました。

しかし今季は、内角低めを除く8つのゾーンで3割以上をマーク。

苦手としていた外角は、高めを.440と伸ばした上に、真ん中と低めはいずれも1割近く打率を上げていました。

苦戦してきた高めの釣り球も克服しつつあり、小林氏は

「投手が外角低めの出し入れだけで勝負するのは現実的には難しい。
今季の大谷選手に対しては、確信をもってこうすれば抑えられるというパターンを見いだししづらかったのでは」

と、あらゆるコースを弾き返し長打を量産した大谷選手のバッティングに舌を巻きました。

「パワーと技術が両立している。ボールの下にバットを入れてバックスピンをかける技術が優れているから、飛距離が伸びる」

身長193センチとアジア人離れした体格もさることながら、以前よりも長くなったバットをコンマ1秒の世界で正確にコントロールしていたことになります。


◆MLBの新トレンド「VBA」から見る「打者・大谷」の進化

外角高めを攻略できた要因として、いま米球界で注目されている新指標「バーティカル・バット・アングル(VBA)」を指摘する識者もいます。

VBAとは、打球角度や、投球に対するスイングの入射角を表す「アタックアングル」とは異なり、あくまで地面に対してのスイングの角度を表す指標。

インパクトの瞬間の打者のスイング角度を示し、地面に対して水平に振れば0度、垂直に振れば90度となります。

VBAが小さいほど地面に水平にバットが出ていることとなり、高めの球を強く弾き返す「振りまけない」スイングと言えます。

高めに強いパドレスのフアン・ソト選手の今季平均角度は24.8度、低めに強いエンゼルスのトラウト選手は同36.7度と、打者によって極端な特長の違いが見て取れます。

高めの球を捉えるには数字が小さい“横振り”、低めの球には大きい“縦振り”がセオリー。

今季の大谷選手の同指標は21年の36.1度から、33.2度に変化。
わずか3度ですが、高めの球に対応できる“横振り”のスイング要素が増していました。

同指標を公表する米データサイト『スイング・グラフス』のDK・ウィラードソン氏も

「今季のオオタニは打球角度が安定し、コンタクトの質が上がっている」

と言及しています。

実際に21年の外角高めの「空振り率46%&打球角度8度」に対し、今季は「同17%&23度」に向上。

さらに平均打球速度は21年の92.9マイル(約149キロ)から94.7マイル(約152キロ)にアップし、本塁打量産に繋がりました。

大谷選手は外角高めだけではなく、今季は初めて9分割のストライクゾーン全てで本塁打を記録。

ウィラードソン氏は

「オオタニの外角高めと内角低めの球に対するVBAの違いは約10度。打者が追い求める理想的な角度差」

と称賛しています。

低めには縦振り、高めには横振りと両極端なバット軌道が求められる中、ソト選手のように高めをさばき、トラウト選手のように低めをすくい上げる、理想的なスイングを身に着けていたのです。


◆「マジかよ!どうやって打った!?」相手投手も驚愕の怪物アーチ

さらに今季はストライクゾーンのみならず、内外角のボールゾーンでも大幅に打率が向上。

どこに投げても打たれるスーパースラッガーとなった大谷選手を象徴するホームランがあります。

6月23日に行われた敵地ロッキーズ戦、2−2の同点で迎えた5回。
左腕カイル・フリーランド投手の内角ボールゾーンへのシンカーを、懐まで呼び込んで弾き返すと、打球は右中間のブルペンに飛び込む25号ホームランとなりました。

まさかの被弾にフリーランド投手は打球を目で追いながら

「How the FxxK did you hit that!?”(マジかよ!どうやって打った!?)」

と思わず口走り、「打者・大谷」の怪物ぶりに唖然。

試合後、インタビューに応じたフリーランド投手は

「あれは狙い通りの球だったんだ。本当にゾーン内に投げたつもりはなかった。
次の投球をしやすくするために、彼をプレートから離して、構える位置を少し変えてもらおうとした。
ボールが手を離れた時、うまく投げられたと思った。でも気づいたら、彼は打っていたんだ」

と配球通りしっかりとコントロールされた球だったと振り返りました。

しかし実際の結果は御存知の通り、まさかの勝ち越し弾を浴びることとなってしまいました。

フリーランド投手は、「打者・大谷」のパワー以上に、技術について高く評価しており

「オオタニはバットの芯をボールの軌道に合わせる方法を熟知しているんだ。
彼がとんでもないホームランを打つのは見たことがあるし、広いヒットゾーンを持つすごい選手だ。
どうして打てるのか理解ができないような球を打つんだよ。私が打たれたのもその一つだ。生粋の困らせものだよ」

と次々と賛辞を並べ立て、怪物スラッガーに敬意を評しました。


◆偉業に祝福の声「野球ファンに夢と希望を与えてくれた」

46本塁打を放ちMVPを受賞した2021年、大幅に打率を上げ投打で躍動した2022年。

そして2023年シーズンには、さらに進化した打撃で、日本人メジャー初となる本塁打王に輝きました。

大谷選手の偉業に、日本球界から祝福の声が次々と上がっています。

今年のWBCで侍ジャパンを世界一に導いた栗山英樹氏は

「世界一の選手になることを誓ってメジャーリーグに挑戦し、一つ一つクリアしながら歩み続けていてうれしい。
多くの子供たちに夢と希望を与え、道を示してくれたのではないか」

と大谷選手の活躍が与える影響力の大きさを指摘しました。

MLBで10年間プレーし、20本塁打以上を5度記録している松井秀喜氏は

「(本塁打王には)自分はかすりもしなかった。自分がプレーしてきた感じからすると、本当にすごいこと」

と喜びの声を上げました。

メジャーの強打者たちと本塁打王レースを演じる大谷選手を「日本の野球ファンにとって夢の世界」と語る松井氏は

「一言で言えばパワーと技術の両方が備わっている。そうじゃないと、あれだけホームランは出ない」

と「打者・大谷」の凄みを分析、改めて称賛の言葉を送りました。

歴代最多868本塁打の記録を持つソフトバンク・ホークスの王貞治会長は

「10年ぐらい前には誰もそんなことは考えられなかった」

と歴史の扉を開いた大谷選手を称賛。

「ホームランバッターというのは、一部の人たちにしかチャンスがない。ボールを遠くに飛ばせるというものがないとね。
(大谷は)肉体的にも絶対に負けないだけのものを自分で作り上げて、レフトへもセンターへもライトへもどこでも打っているし、速い球も打つし、緩い球にも強い」

と大谷選手のパワーと技術を高く評価した上で

「米国の球史に残る立場になった。もう何年やってくれるか、それが楽しみ」

と、これからの活躍にもエールを送りました。

来季は打者に集中して臨む大谷翔平選手。

日々進化を続けるユニコーンが、2024年もホームランを量産し、日本人選手初の50本塁打そして三冠王と夢は膨らみ続けるばかりです。



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