歓喜の世界一からわずか1週間後に開幕した2023年シーズン。

エンゼルスの大谷翔平選手は、WBCの疲労もどこ吹く風と、投打において素晴らしいスタートを見せています。

4月を終えて、投手として4勝0敗、防御率1.85を記録し、打者としては打率.294、7本塁打、18打点、5盗塁をマーク。

162試合に換算すると22勝、39本塁打、100打点、27盗塁と、MVPを受賞した2021年、投打で躍進を遂げた2022年を凌駕するペースです。

その圧倒的なパフォーマンスの前に「今季MVP最有力候補」「二刀流として初のサイ・ヤング賞」などと大谷選手を絶賛する声が世界中から寄せられています。

今回は、ここまでの成績とともに、開幕1ヶ月の大谷選手の活躍を振り返ります。


◆4勝0敗、驚異の被打率1.02を支える魔球スイーパー

投手としては、今季ここまで6試合に登板して無傷の4勝0敗。

2年連続開幕投手を務めた3月30日のアスレチックス戦では、勝ち星こそつきませんでしたが、6回10奪三振無失点と圧巻のピッチング。

4月5日マリナーズ戦で6回8奪三振1失点の快投で1勝目をあげると、11日ナショナルズ戦では7回6奪三振無失点で2勝目。

雨天中断で降板となった17日のレッドソックス戦から中3日で登板した21日のロイヤルズ戦では7回11奪三振無失点で3勝目。

4月最終登板となった27日アスレチックス戦では5失点と突如乱れる場面もありましたが、6回8奪三振で4勝目をあげました。

開幕からここまで中5日で回り、投球回数を34回と大きく伸ばし、46奪三振、防御率1.85、WHIP0.82と好成績をマーク。

勝利数(2位タイ)、防御率(4位)、奪三振(2位タイ)、被打率(1位)、WHIP(4位)と投手の個人成績は軒並みリーグトップ5に入っています。

特に被打率1.02は驚異的で、1916年以降の30回以上投げた投手の中で、シーズン最初の6先発登板におけるMLB記録を更新しました。

今季、「投手・大谷」の開幕ダッシュを支えたのが、新球種「スイーパー」です。

WBCの決勝戦で大谷選手がトラウト選手を空振り三振に斬って取ったことで、日本で広く知られるようになった「スイーパー」。

メジャーリーグでは近年トレンドになっていて、その特殊な軌道が故に、今シーズンから“新しい球種”として登録された変化球なのです。

スイープ=掃くの語源からもわかるように、ホームベースの端から端まで一掃するように、真横に大きく変化するのが特徴。

大谷選手のスイーパーは、MLB投手の平均「球速134km/h 横変化38cm」と比較すると、平均「球速140km/h 横変化43cm」と大きく上回っており、ヤンキースのゲリット・コール投手のストレートと並ぶ、MLB最高の球種と称されています。

メッツやソフトバンクでプレーした五十嵐亮太氏は、11個の三振を奪った21日のロイヤルズ戦をピックアップ。

「4回裏にボビー・ウィットjr.選手を空振り三振に打ち取った4球目は50cm以上曲がっています。
バッターはスイーパーが頭があるので、振っちゃいけないと思ってるんだけど、(手前までは)ストライクの軌道で来るから振ってしまう。それぐらい大きく曲がっているんです。
メジャーの打者があそこまでのボール球を振るのはありえないことです」

と絶賛しました。

大谷選手は昨季よりこのスイーパーを30.9%と多投していましたが、今季ここまで48.1%と完全に投球の軸とし、圧倒的な奪三振率と被打率を実現しているのです。


◆MVPイヤーに匹敵!7本塁打を全部見せ!

一方、打者としても28試合に出場し、打率.294、7本塁打、18打点、5盗塁、OPS.897と好発進。

昨季の同期間における打撃三部門「打率.247、4本塁打、11打点」を全て上回り、MVPを受賞した2021年の「打率.283、8本塁打、19打点」とも遜色のない成績を残しています。

今季1号は4月2日の敵地アスレチックス戦。
左腕ワルディチュク投手の内角低めのスライダーを強振すると、打った瞬間にそれとわかる136メートルの特大弾。
直前のトラウト選手の1号2ランに続く今季初の「トラウタニ弾」でチームの連勝に貢献しました。

その翌日の4月3日、敵地マリナーズ戦では2戦連続となる2号2ラン。
同点で迎えた5回、右腕カービー投手のチェンジアップを捉え右中間への131メートル勝ち越し弾となりました。

4月9日、本拠地エンゼルスタジアムでの対ブルージェイズ戦では、花巻東高の先輩、菊池雄星投手から2ランを放ち、初兜セレブレーションも披露。

4月18日の敵地ヤンキース戦で放った4号2ランは、打球速度188キロ、打球角度19度、飛距離119メートルのライナーで右中間ブルペンに突き刺さる超弾丸アーチ。
ヤンキー・スタジアム開場100周年記念となったこの日、主役の座を奪ってみせました。

4月23日の本拠地ロイヤルズ戦で放った5号ソロは、ウォード選手、トラウト選手に続く3者連続アーチ。
トラウト選手から兜セレブレーションを受け、日米通算180号を記念に華を添えました。

4月26日の本拠地対アスレチックス戦で、右腕スミス投手から放った6号は、試合を決定づけるダメ押し2ラン。
打球速度167キロ、角度34度、飛距離は122.2メートルの高弾道でバックスクリーンに飛び込みました。

締めくくりとなった4月30日の敵地ブルワーズ戦では、「史上最高角度」の特大弾を放ち、スタジアムの観客の度肝を抜きました。

3回二死走者なしの場面で、元ソフトバンクのコリン・レイ投手のカットボールを強振すると、打球は高々と舞い上がりゆっくりとバックスクリーン右へ。

4試合ぶりとなった7号ソロは、打球速度114.3マイル(約183.9キロ)、飛距離413フィート(約125.9メートル)の超高弾道ムーンショットとなりました。

エンゼルス専門メディア『Halos Today』が

「ショウヘイ・オオタニのホームランはフィールド上162フィート(49.3メートル)の高さでピークを迎え、今シーズン彼が打ったボールの中で最も高く、滞空時間も6.98秒と、2015年以降の球団記録では最長となるホームランだった」

と、その驚愕の滞空時間を伝えた上で

「オオタニの歴史に、また一つ新たな記録が刻まれた。オオタニが記録に名を刻むのはこれが初めてではないし、これが最後でもないだろう」

と大谷選手が打ち立てた新たな偉業を称えました。

さらに、その打球角度にも注目が集まり、米メディア『FOXスポーツ』でアナリストを務めるベン・バーランダー氏が

「打球角度39度の打球は、スタットキャスト史上最も高く打ち上げたホームランだ!」

と興奮気味にツイート。

敵地現地メディア『ミルウォーキー・ジャーナル・センチネル』紙のブルワーズ番カート・ホグ記者も

「2015年以降、この打球より高く放たれたホームランは1本もない」

と、データ解析ツール『スタットキャスト』が導入された2015年以降において、“最も高角度”の本塁打であると伝えました。

さらにその最高到達点は驚きの50メートル。

わかりやすく伝えると、フランス・パリのエトワール凱旋門やSHIBUYA109をギリギリ超えるレベルの高さ。

国内スポーツメディア『THE ANSWER』は

「進撃の巨人に登場する超大型巨人は、50メートルの壁の向こうから顔が飛び出すため、身長60メートルほどとされている。大谷の打球なら顔面直撃だ」

と大人気コミックに登場するキャラクターを用いて、そのスケールの大きさを伝えました。

また、米ポッドキャストのエンゼルス情報番組『トーキン・ヘイローズ』のツイッターが

「今日のショウヘイ・オオタニの本塁打がどれだけ高かったって?
ええと、カリフォルニア・アドベンチャーのピクサー・パル・ア・ラウンドを4フィート(約1.2メートル)越える」

と、グラフィックに観覧車を合成した画像を公開。

これには日米のファンから続々と反響が寄せられました。

17連戦を戦い抜くタフネスさに加えて、この特大弾。

あらためて大谷選手の規格外のパワーに、世界中が驚かされました。


◆「あわやサイクル安打?」爆足内野安打・先制二塁打・右超え三塁打

「3番・投手兼DH」で出場した4月27日の本拠地アスレチックス戦では、あわやサイクル安打と二刀流スターの本領を発揮するパフォーマンスを披露しました。

内野安打、適時二塁打、三塁打を放って迎えた第5打席。

代わったばかりの左腕ラブレディ投手の初球を捉えた打球はあわや本塁打の大きなセンターフライ。

2019年6月13日のタンパベイ・レイズ戦以来となる自身二度目のサイクル安打とはなりませんでしたが、この日6回8奪三振3安打5失点で勝利投手となっており

「1923年以後で初めて同一試合で8奪三振をマークし、安打、二塁打、三塁打を記録したメジャーリーガー」と、MLB100年間の歴史の中で初の記録を打ち立てました。

大谷選手を3月・4月の月間オールスターの「DH部門」に選出した『MLB公式サイト』も

「オオタニがオオタニらしい役割を果たしている。またしてもだ」

とエースとしてローテーションをこなしながら、スラッガーとしてもエリート級の活躍を果たす「二刀流・大谷」を絶賛しています。


◆MVPに向け好発進!「WAR」でメジャー2位、CY賞との“2冠”も

米データ分析会社『コーディファイ・ベースボール』が、今季ここまでの大谷選手の細かなスタッツを紹介した上で

「オオタニはエンゼルスの29試合中28試合に出場した。ここまで7本塁打、18打点、5盗塁、4勝。
シーズン162試合に換算すると、年間39本塁打、100打点、27盗塁、22勝ペース」

と投打に渡る規格外の活躍ぶりを称賛。

MVPを受賞した2021年、投打で圧巻の成績をマークした2022年と比較しても、同等もしくはそれを凌駕しているとしています。

これには日米のファンから

「2人の素晴らしい選手が一つに」
「史上最高の選手を見続けることになる。この時代にファンでいられることが幸運だ」
「二刀流でサイ・ヤング賞取りそう」
「毎晩このような活躍を目撃する機会があるなんて、信じられない」
「文字通りGOAT(史上最高)。地球上でベストの選手だ」

と絶賛コメントが続々と寄せられました。

『MLBネットワーク』のレポーターを務めるハイジ・ワトニーさんも

「再びMVPを獲得する勢いね。投打ともに素晴らしい。昨季ジャッジが契約最終年に62本を放って歴史的なシーズンを成し遂げたけど、今季のショウヘイも同じような活躍をするでしょう」

と大谷選手のここまでの活躍に感嘆の声を上げるとともに、MVP筆頭候補にあげました。

ここで気になるのが、現時点での大谷選手の「WAR」です。

WARとは、どれだけチームの勝利に貢献したかを可視化する数字で、MVP選出において重要な指標と言われています。

米国のデータサイト『ベースボール・リファレンス』が算出した数値によると、現時点での大谷選手のWARはメジャー全体で2位となる2.1。

トップのヤンキースのゲリット・コール投手(5勝0敗)のWAR2.3に追随しています。

一方で野手のトップはブルージェイズのマット・チャップマン内野手のWAR2.0(全体4位)で、大谷選手はこれを上回っています。

ちなみに昨季の大谷選手のWARは、投手としての6.1と打者としての3.5を加算した9.6でした。

WAR9.6は通年であればMVPレベルの数値でしたが、昨季に限ってはシーズン62本塁打のジャッジ選手がWAR10.6という規格外の数字を叩き出してMVPに輝きました。

MVPの投票にあたっては「WAR」を参考にするとしている記者もおり、MVPレースでも順調なスタートを切ったと言えそうです。

そういった背景から大谷選手は、今季のMVP予想においても1番人気となっています。

米スポーツブックメーカー『ファンデュエル・スポーツブック』が発表した現時点での投票結果によると、大谷選手はダントツ1位でそのオッズは「+103」。

簡単に説明すると、大谷選手のMVPに1万円賭けた場合、2万300円になって返ってくる計算です。

2位のトラウト選手ですらそのオッズは「+1000」で、大谷選手とは5.4倍の差がついています。

以下3位にブルージェイズのブラディミール・ゲレーロJr.選手で「+1400」、4位にヤンキースのアーロン・ジャッジ選手で「+1600」。

大谷選手はゲレーロJr.選手に14倍、ジャッジ選手に16倍の差をつけて1位を独走しているのです。

トラウト選手やジャッジ選手とのオッズ差を見れば、開幕1ヶ月の大谷選手の活躍ぶりが、どれだけ凄かったのか?おわかりいただけると思います。


◆全米各地でファンも記者も殺到「球界の顔。真のグローバルメガスターだ!」

投打において異次元のパフォーマンスを見せつける二刀流スターの人気は、今季も全米を席巻。

エンゼルスの地元カリフォルニアはもちろんのこと、敵地でもそのフィーバーぶりは加熱する一方です。

3月30日、敵地で行われたアスレチックスとの開幕戦では、大谷選手が打席に入ると球場全体がスタンディングオベーション。
アスレチックスファンが帽子を振りながら、大谷選手にひときわ大きな声援を送りました。

レッドソックス戦が行われた敵地フェンウェイ・パークでは、「大谷」と漢字で書かれた自作ボードを手に持つ女性ファンのほか、レッドソックスの帽子やユニホームを身に着けた多くのファンが、試合後の球場外に詰めかけました。

この熱狂的な出待ちの様子を、エンゼルス地元放送局『バリー・スポーツ・ウエスト』が動画で伝えると、同局で実況を務めるウェイン・ランダッゾ氏が

「オオタニはロックスターであり、象徴であり、MLBの中でダントツで市場性の高い選手だ」

と、その様子を強調。

ファンからは「球界の顔。ショウヘイは真のグローバルメガスターだ!」と驚きの声が寄せられました。

またヤンキース戦においても多くの記者が詰めかけ、敵地ヤンキー・スタジアムのチームストアでは、お馴染みの「NY」のロゴが目につく中、店内の一角には大谷コーナーが設けられ、「大谷翔平」と漢字が記された背番号17のエンゼルスのユニホームなどが陳列されました。

名門球団が二刀流人気にあやかる奇妙な光景に、米ミシガン州地元ラジオ局『WXYT-FM』も

「ヤンキースがエンゼルス戦に合わせてショウヘイ・オオタニのユニホームをチームストアで販売した。オオタニは国際的なスーパースター。
ヤンキースは彼の名前で金を稼ぎ、オオタニがどれほどのスターになったかを強調していた」

と経済効果450億円超とも言われるスーパーアスリートの影響力を伝えました。

敵地ブルワーズ戦でも、大谷選手が初めてプレーをするとあって、アメリカン・ファミリー・フィールドには多くの人が詰めかけました。

米オレゴン州のニュース局『KTVZ』は

「野球界最大のスーパースターの一人がミルウォーキーにやってきた。そうオオタニだ。
いまや史上最高の投手であり、史上最高の打者でもある彼を見るために、全米だけじゃなく、日本からもファンが押し寄せている。ここまでの影響力の大きさは前例がない」

と、その活況ぶりを伝えました。


◆怒涛の17連戦も皆勤賞「ショウヘイは特別な存在」

大谷選手は、開幕から6試合に先発登板し、その全ての試合で二刀流出場。さらに登板の無い日でもDHとして出場しています。

特に4月14日から始まった怒涛の17連戦において、大谷選手はチームで唯一となる全試合出場の皆勤賞。

移動も含めて日々、開催される試合に休むことなく、出場を続けるタフネスさを見せつけました。

チームは期間中、8勝9敗の成績でしたが、大谷選手は投手として2勝をマークした上に、打者としても打率.290、4本、10打点、5盗塁と好調をキープ。

さらに4月末までの29試合で完全休養はわずか1日だけ。
投げて、打って、走ってと、まさに獅子奮迅の活躍を果たしています。

肉体的にも精神的にもかなりの疲労があったはずのWBCから間を置かず開幕を迎えた中で、投打でこれだけのパフォーマンスを見せるのは並大抵のことではありません。

エンゼルスのフィル・ネビン監督も

「ショウヘイは特別な存在で、彼のおかげで私たちは毎日のように何か新しいものを見ることができる」

と感嘆の声を上げています。

エンゼルス専門メディア『Halos Today』も

「4月のオオタニはフィールドに足を踏み入れるたびに、ほぼ毎回記録を更新しているようで、エンゼルスの指揮官であるフィル・ネビン監督も我々と同じように驚いている」

と指摘した上で

「この男は正気ではないし、ある意味では研究所で作られた”モンスター”だと確信している」

と異彩を放つ二刀流スターを怪物と称して絶賛しています。

5月以降も規格外のパフォーマンスできっと私たちファンを魅了してくれるに違いありません。



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