【大谷翔平】ヌートバー危険球にアメリカンジョークで返礼「もはや宿敵ではない」韓国指揮官が語った大敗の弁
3月10日に行われたWBC対韓国戦において、日本代表は13−4の大量得点で快勝。
3点ビハインドの3回、ラーズ・ヌートバー選手と近藤健介選手の連続タイムリー、吉田正尚選手の2点タイムリーで一挙4点をあげ逆転に成功すると、その後も5回に近藤選手がソロ本塁打などで2点、6回には満塁のチャンスから大谷翔平選手、吉田選手のタイムリーなどで一挙5点をあげ、終わってみれば13安打13得点の猛攻でした。
この歴史的な大敗に韓国メディアも
「日本はもはや韓国にとって宿敵ではない」
と、はっきりと現れた実力差を嘆きました。
さらに、この試合では大谷翔平選手とラーズ・ヌートバー選手に投じられた危険球も話題となっており、特に死球を受けたヌートバー選手の行動に対して、元メジャーリーガーの韓国レジェンドが発した批判コメントが問題視されています。
一方で、試合後にヌートバー選手が発したアメリカンジョークに称賛の声が寄せられており、ヌートバー選手の魅力あふれる人間性に
「そのままNPBでプレーして欲しい」
との声が相次ぐと、MLBファンからは
「ああ、彼は私たちのところには戻ってこない」
と、ヌートバー選手の日本への“流出”が懸念される事態となっています。
◆「日本はもはや“宿敵”ではない」韓国代表に突きつけられた“現実”
初戦のオーストラリア戦に敗れ、負けられない韓国は3回にダルビッシュ有投手から2ランを含め3点を先制。
幸先の良い展開でしたが、その裏に投手陣が打ち込まれて4失点と、あっさり逆転を許してしまいます。
さらに4-6で迎えた6回には打者9人の猛攻を浴びて5失点。その後も失点を重ね、終わってみれば13失点の大敗。
2連敗となり、3大会連続の1次ラウンド敗退が現実味を帯びる結果となってしまいました。
このショッキングな大敗に韓国メディア『SPOTV News』が
「1勝7敗。これが日韓の現実であり、もはや宿命のライバルではない」
という刺激的な見出しを打って、次のような論説を掲載。
「恐れていた“東京惨事”の悪夢が現実のものとなってしまった。まさしく投打ともに完敗。
3点を先行したのも束の間、あっと言う間にスコアをひっくり返され、みるみるうちに点差は開いていった。4対13は避けられない結果であり、避けられない現実だったのだ」
と綴り、加えて
「2009年のWBC2次ラウンドで2対6の敗北を喫してから、今回4対13で負けるまで日本とは8試合を戦ったが、韓国から見て1勝7敗という絶望的な結果を知らされる」
と直近8試合での圧倒的な劣勢を辛辣に綴りました。
同メディアはさらに
「これまで日本を指して“永遠のライバル”だとか“宿敵”という表現を使ってきたが、最近の対戦結果を見れば、そのような言い回しはもはや無意味であることが分かる」
と突きつけられた現実をあえて直視。
最後に
「まったく、日本との実力差を確認させられるばかりだ。何ひとつ日本より先を行くものがなかった。もはや“宿命のライバル”という表現も似合わない」
と手厳しいコメントで締めくくりました。
韓国のSNS上では、韓国系米国人のトミー・エドマン二塁手に対しても厳しい声が上がっています。
この試合、エドマン選手は2回1死の場面において、吉田正尚選手の打球を悪送球。これまでもたびたび守備の危なっかしさが指摘されていました。
エドマン選手はセントルイス・カージナルスに所属するメジャーリーガーで、MLBでプレーした4年間のうち、主に二塁を守った3シーズンは守備率99%を記録。
その卓越した守備力で、米データサイト『ベースボール・リファレンス』からは、勝利への貢献度を表す指標「WAR」において、メジャー全野手中10位の高評価を受けており、代表選出の際には、内野のリーダー的存在として期待を寄せられていました。
リードオフマンを担う攻撃面でも、5回まで3打席とも凡退といいところなし。
現役メジャーリーガーの期待外れなプレーに厳しい批判の声が上がりました。
この他にも、韓国代表はミスが散見されています。
3月9日に行われた対オーストラリア戦、1点を追う7回。
中越えの二塁打を放ったカン・ベクホ選手が、ベース上でベンチに向かってガッツポーズした際に右足のかかとがベースから離れ、タッチアウトとなってしまいます。
このボーンヘッドが響いて、韓国は7-8でオーストラリアにまさかの敗戦。
元KBO選手で最多安打、盗塁王などタイトル獲得した経験を持つイ・スンチョル氏は
「日本戦では韓国野球のプライドが無残に壊された。指導者と選手がもっと自分たちのレベルを自覚しないと。井の中の蛙になってしまう。
オーストラリア戦では基本から外れたプレーをしていて恥ずかしかったし、日本戦は悲惨な結末となった」
と警鐘を鳴らし、韓国野球界の未来を憂いました。
◆韓国指揮官「私に非ある」13失点大敗&2連敗
試合前には「日本戦は特別。1次ラウンド突破のためには負けられない。総力戦になる」と発言していた韓国代表、イ・ガンチョル監督。
日本戦に向けて並々ならぬ闘志を燃やし、登板可能な投手を全員スタンバイさせていました。
しかし、継ぎ込む投手が次々と打ち込まれ逆転を許すと、5回に2点、6回に5点、7回に2点と追加されワンサイドゲームに。コールド負け寸前の屈辱的な大敗を喫してしまいました。
試合後、イ・ガンチョル監督は
「全体的に苦しい展開だった。投手交代のタイミングが遅かった。私に非があると考えています」
と失点を食い止められなかった理由として、自らの采配にあると自らの責を認め
「敗因は3回。野球は得点して失点しなければ勝てるが、あそこで勝機を失った」
と3得点しながらも、逆転を許す展開を悔やみました。
この日先発したキム・グァンヒョン投手は、2008年北京五輪準決勝において、8回5奪三振2失点の好投で、日本を敗退に追いやった「日本キラー」。
初回には、近藤選手、大谷選手を連続三振に打ち取るなど順調な立ち上がりを見せていましたが、3回に突如崩れ降板。逆転のきっかけとなってしまいました。
終わってみれば、あわやコールド負けの13失点。この点差に日韓の実力差が表れているかと尋ねられた指揮官は
「今日、日本がよくやったことは認めるが、韓国の選手の力はこれで終わりではない。成長すれば十分いい試合ができると思う」
と悔しさをにじませながらも前を向きました。
韓国メディア『聯合ニュース』も
「韓国野球のひどい現実を見た。誰がどう見ても投手の起用法は間違っていたし、遅れも生じていた。
日本は次から次へと好打者が出てくるにもかかわらず、対応できる投手がいない愚かな状況だった」
と敗因を指摘。先発投手を多く選出したメンバー選考を含めて首脳陣の見通しの甘さを嘆きました。
現役時代にはソフトバンクなどNPBでもプレーし、韓国でも「偉大な4番打者」と称されたイ・デホ氏は
「ピッチャーはスピードがあっても制球力がないと厳しい。投手力の差がはっきり出た試合だった」
と総評。その一方で
「若手の選手たちは、試合を重ねれば何をすればいいのかが分かってくる。今後さらに成長するでしょう」
と韓国戦士たちの奮起にエールを送りました。
◆死球で睨みつけ「ヌートバー批判」がSNSトレンド入り
この試合、韓国投手の投じた死球で一触即発のシーンがありました。
2点リードの6回無死一、三塁。左腕キム・ユンシク投手の2球目がヌートバー選手の背中を直撃。
死球を受けたヌートバー選手は怒りの表情を浮かべ、マウンドのユンシク投手を睨みつけると、場内は一斉に大ブーイング。
その後もヌートバー選手は約10秒間相手から視線を外さずに睨みつづけ、一塁へ。
この様子に解説の槙原寛己氏氏は
「ヌートバーはずっと前から日韓戦に出ているみたいですね」
と、ヌートバー選手の熱い侍魂を称えました。
その一方で、ロサンゼルス・ドジャーズなどで活躍し、通算100勝以上をあげた韓国人初のメジャーリーガでもあるパク・チャンホ氏が
「キム・ユンシクがわざとぶつけたわけじゃないのは明らかだ。あんな風に睨むべきじゃないし、メジャーリーグにまで行った選手があんな姿を見せてはいけない」
とヌートバー選手の態度を批判するコメント。日本人ファンからはヌートバー選手擁護の声が相次ぎました。
スポーツライターの菊地慶剛氏も
「今回ヌートバー選手が受けた死球は、あわや背後に通過するような軌道であり、完全に打者に向かってきたものでした。
MLBではそういった類の投球は、投手の意思に関係なく故意死球だと受け取られ、時には乱闘騒ぎに発展します。
つまりヌートバー選手の反応は決して過剰なものではありませんし、その後死球になりそうな投球を何とか回避した大谷翔平選手も、同様に投手を睨みつけています。
MLBの慣習を知っている人間なら、批判するようなケースではなかったと思います」
と、ヌートバー選手の「睨み行動」に擁護のコメントを残しています。
◆大谷翔平も「珍しく睨んだ」危険球
大会前、韓国のコ・ウソク投手が「打者・大谷」に対して
「真っ向勝負がしたい。どうしても投げるところがなければ痛くないところに当てる」
と語ったことでも物議を醸していた韓国投手陣。
大谷選手の7回の打席では、避けなければ腰に当たっていたかという投球で場内が騒然となりました。
12-4と大差がついた7回2死二、三塁のフルカウントから、韓国の左腕イ・ウィリ投手の投球は内角へ。
大谷選手は声を出しながら腰を引き、死球はまぬがれましたが、ウィリ投手の方へ視線を送るような姿も見せた後、程なくして一塁へ。
このシーンには米データ分析会社『コディファイ・ベースボール』公式ツイッターも注目し動画を投稿。
日本のファンから
「怒る大谷さん」
「珍しく睨んでましたね」
「珍しく怒ってる風に見えた」
などのコメントが寄せられました。
また、この試合でヌートバー選手に背中に死球を当てている事からも
「完全に当てに行ってる」
「ヤケクソの内角攻め」
など怒りの声も書き込まれていました。
大谷選手は3回無死二、三塁の場面でも申告敬遠で歩かされており、内角攻めに加えて、徹底的に勝負を避けられていました。
メジャー屈指のスラッガーの打撃を一目見ようと詰めかけた東京ドームのファンは大ブーイング。
この場面について、イ・ガンチョル監督は
「あの状況で大谷に長打を打たれるのはよくない。次の打者(村上)の状態が良くなくて、こちらの投手はチェンジアップがいいので、ダブルプレーを取りたかった」
と説明しています。
確かに、前日の中国戦でもあわやホームランのフェンス直撃の二塁打を放つなど、バッティング好調の大谷選手との勝負を避けるのは賢明だったかもしれません。
しかしその後、一死満塁で吉田正尚選手に逆転の2点適時打を放たれ、握りかけた試合の主導権を完全に手放すこととなってしまいました。
◆「アメリカンジョーク」がSNSトレンド入り!「野球が世界を1つにする」
この日「1番・中堅」で出場したヌートバー選手は4打数2安打1打点、守りでもダイビングキャッチと大活躍。
試合後のヒーローインタビューでお立ち台に上ったヌートバー選手は
「最高の気分です。日本代表のメンバーの一員となれて光栄に思いますし、勝てて良かったです」
と侍ジャパンの一員としてプレーする実感を語りました。
チームを勢いづける3回の適時打については
「もちろんヒットもうれしかったですけど、それ以上に勝てたことがうれしい。
打線も1番から9番までまんべんなく打ってくれて、投手陣も素晴らしい投球をしてくれて、最高です」
と勝利に貢献できたと満足気にコメント。
2試合連続のファインプレーを見せた守備に話題が及ぶと、満面の笑みを浮かべながら
「ありがとう、ありがとう、ありがとう」
と日本語で感謝を表しました。
6回の打席での死球について問われると
「ちょうど凝っていたところにぶつかって、ちょっとほぐれたので、ちょうど良かったです」
と、ジョークで笑い飛ばすと、超満員のドームの観客から喝采と爆笑が沸き起こり、ネット上でも「アメリカンジョーク」がSNSトレンド入りしました。
ヌートバー選手が発端のペッパーミルのパフォーマンスについては
「チームメイトもファンの皆さんも受け入れてくれてうれしい。一体感のあるセレブレーションとなっていますので、続けていきたいです」
と喜びを語り、最後に
「にっぽんだいすき、みんなありがとう!」
と、これまた日本語で締めくくると、ドームのファンからは割れんばかりの歓声と拍手が送られ、走攻守で躍動した新戦力を称えました。
もはや侍の一員として欠かすことのできない存在なったヌートバー選手には
「日本国籍取得して、NPBに来てずっとプレーして欲しい」
「人柄も良いし、プレーも熱いし、人に愛される人」
「栗山監督が『人間性も素晴らしくて見たら100%好きになる』と断言していたが、その言葉は正しかった」
など賛辞の言葉が次々と寄せられました。
また、この映像を『MLB公式ツイッター』も動画で投稿。
海外のファンからは「野球が簡単に世界を1つにする様子を見てよ」といった絶賛とともに「ああ、彼は私たちのところには戻ってこない」と日本への“流出”を懸念するコメントも寄せられました。
「間違いなくここには声援の力がある。信じられない環境だ。東京ドームはアットホームに感じる。チームメイトは最高で、ファンもアメージングだ。
心から歓迎してくれた。彼らは私を特別な存在として迎え入れてくれた。これは大きなことだ」
と日本への感謝を語るヌートバー選手。
塁上では気迫のガッツポーズでチームを鼓舞。守備では連日ファインプレーを見せ、打ち損じたゴロでも全力疾走。
試合前には円陣で声出しを担当し、お立ち台で日本語を叫ぶなど、熱いキャラクターでチームの盛り上げ役としても貢献しています。
全力プレーのみならず、ナイスガイなキャラクターもあいまって、わずか2試合で日本中の野球ファンの心を鷲掴みに。
ファンからは「ヌートバーこそが侍戦士だ」と称賛の声があがっています。
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