◆大谷翔平、「3番・投手」でリアル二刀流「ここはオオタニの世界」

3月9日、待ちに待ったWBCが開幕。第1次ラウンド「東京プール」では、大谷翔平選手の活躍で、侍ジャパンが初戦を制しました。

この日「3番・投手」で先発出場した大谷選手は、投打に渡る活躍でチームを牽引。
異次元のプレーで超満員の観客を沸かせました。

東京ドームで行われる1次ラウンドの初戦、対中国戦のスタメンが発表され、大谷選手は「3番・投手」で出場。

国際大会での登板は2015年11月19日に行われた世界野球プレミア12の準決勝・韓国戦以来、8年ぶり。投打同時出場は初めてのことです。

1番にはラーズ・ヌートバー選手、大谷選手の前を打つ2番には日本ハムで共にプレーした近藤健介選手、注目の4番には村上宗隆選手が入りました。

WBC1次ラウンドの球数制限は65球。今大会から「大谷ルール」が採用され、降板後も指名打者として出場が可能となりました。

取材に訪れていた韓国メディア『ヨンハップ通信』のヨ・ジホ記者は

「WBC:東京ドームのグッズショップ。とてつもない数のオオタニ関連グッズ(エンゼルスのユニホームとTシャツ)があるが、ユウ・ダルビッシュはそれほどでもない……。ここはオオタニの世界であり、皆そこに住んでいるだけなのだ」

と、まさに大谷一色に染まった東京ドームをこう例えました。

「二刀流スター・大谷」の投打同時出場は、約半日の時差のあるアメリカでも話題となっており、『MLB公式ツイッター』も

「WBC東京ラウンドの初戦に、日本はショウヘイ・オオタニが先発する。ショウを見逃さないように」

と投稿。

同メディアのエンゼルス番、レット・ボリンジャー記者も、自身のツイッターで

「今晩行われるWBCチーム・ジャパンの初戦はアリゾナでは午前3時からだが、ネビン監督はショウヘイ・オオタニの投球をテレビ観戦する予定だと話した」

と伝えました。

大谷選手のプレーを今か今かと待ちわびる国内外のファンからも

「ショウタイムを見逃すな」
「ネビンも見る!! ワイみたいにテレビの前でキャーキャーしちゃうんじゃないの」
「やはり注目度がワールドクラス!」

といった声が寄せられました。

侍のユニホームを着た大谷選手がどんなプレーを見せるのか?世界中が注目しているのです。


◆初級は157キロ!100マイル連発で4回1安打無失点

「人々の注目は、1人の男に向けられた。背番号16のショウヘイ・オオタニ。彼の名前がアナウンスされると、耳をつんざくような大歓声が起きた」

と『MLB公式』が衝撃の光景を紹介するなど開始前から球場は大興奮の坩堝。

先頭打者の中国・リョウバイ選手に投じた第1球が157キロを計測、さらにカウント2-2から外角スライダーで空振り三振を奪うと、ドームは拍手と大歓声に包まれました。

続く2番ヨウ・シン選手もスライダーで遊ゴロに打ち取ると、昨季までソフトバンクに所属していた3番の真砂勇介選手に対しては158キロをマーク。三ゴロに打ち取り、3者凡退に打ち取りました。

2回1死からはこの日最速の160キロをマークするなど、3回までは走者を1人も出さないパーフェクトピッチング。

4回1死から初安打を許しましたが、後続を2者連続三振に仕留め、球数制限の65球を遥かに下回る49球の省エネピッチングでマウンドを降りました。


◆衝撃曲がり幅に「打者は為す術ない」 立ち尽くして呆然…大谷の“魔球”は「打てない」

この日奪った5つの三振は全てスライダー。160キロの直球に加えて、このキレキレの変化球で、中国打線を寄せ付けませんでした。

圧巻の奪三振ショーを、ピッチングニンジャの愛称で知られる投球分析家ロブ・フリードマン氏が

「Shohei Ohtani's 5Ks. ???:ショウヘイ・オオタニの5奪三振」

と題しての映像を投稿。

“魔球”で5三振を奪う圧倒的な投球に、ファンからは

「圧巻のバックドア。これは打てない」
「こんなのにツーシームを組み合わせられたら、打者は為す術がないですね苦笑」
「なんてこった、かなりのスピードだ...えぐい...不公平」

と続々と反応が寄せられました。


◆ヌートバー大感激「呼吸忘れた」 牧も感動「守備中も圧倒された」

大谷選手の圧巻の投球は、バックを守るチームメートにも衝撃を与えました。

この日好守で大谷選手を援護したラーズ・ヌートバー外野手も

「本当に呼吸するのを忘れるぐらい素晴らしい経験だった。私も見たことがなかった。ビデオゲームのような経験をさせてもらった」

と大感激。

この日、今大会チーム1号を放った牧秀悟内野手も

「守備につきながら圧倒されました。メジャーを代表する投手。大谷さんが投げることに感動しながら守りました」

と表情を崩しました。

両選手とも練習から二刀流スターに注目しており、ヌートバー選手が

「あれほど素晴らしい選手を見ない手はない。この間はブルペンを見る機会に恵まれた。彼の練習を見るのは素晴らしい経験だ」

と声を弾ませれば、牧選手も

「チームメートですけど、最初はファン目線になってしまった。投手の準備をして、なおかつ打撃の練習も不足なくやられている。人間性も勉強になることが多い」

と大谷選手から受けた刺激の大きさを明かしました。


◆圧巻のピッチングに中国監督も脱帽「彼のプラン通りにやられた」

試合前には

「中国代表はいまだかつて、白旗を掲げたことは1度もない。チャレンジではあるかもしれないが、日本にも、チェコにもオーストラリアにも韓国にも、ベストを尽くして戦う。そして私はチームのためには何でもする」

と対抗心を燃やしていた中国代表のディーン・トレーナー監督。

予想を遥かに上回る「投手・大谷」の前に、4回1安打5三振と封じ込まれると

「オオタニのゲームプラン通りにやられてしまいました。残念ながら彼は時間通りにバスに乗ってきた。
こちらは若いカウントから振っていこうというのが作戦だった。果敢に向かっていきましたが、やはりオオタニはオオタニでした。いい球をたくさん見させられました」

と試合後には脱帽。その圧巻のピッチングを称賛しました。


◆ブルペンでは大荒れも抜群の“修正力” 吉井コーチも感心「野球うまくなった」

かつて日本ハム時代に大谷選手を指導した吉井理人投手コーチは

「凄かったです」

と愛弟子の投球を称賛しながらも

「ブルペンで1球もストライク入っていなかったので、大谷らしいところを久しぶりに見ました」

と日本ハムのコーチ時代を回想しながら笑顔交じりに語りました。

しかし本番のマウンドに登ると抜群の修正力を見せて一変。ストライク先行で無四球ピッチングを披露し、4回49球の“省エネピッチング”で、しっかりと試合を作りあげました。

これには吉井コーチも

「思ったより1イニング多く投げてくれて助かりました」

と目を細めて感謝。さらに5三振を奪うなど、ほぼ完ぺきと言える投球内容には

「凄かったです。変化球がうまくなっていたので、スーパーメジャーリーガーにいうのもあれですけど、野球がうまくなったなと思いました」

と久しぶりにベンチから見つめる大谷選手の投球を絶賛しました。


◆WBC初マルチ!フェン直2点二塁打&174キロ右前打

打者としても大谷選手は躍動。

4回の第3打席で左中間2点二塁打を放ち、WBC初安打初打点をあげると、8回にも右前打を放ちマルチ安打をマークしました。

4回1死一、三塁。
2番手右腕ワン・ウェイイー投手膝元のボール球を弾き返すと、打球は速度110.2マイル(177.3キロ)の低い弾道で逆方向へぐんぐん伸び、左中間フェンスを直撃。
試合の均衡を破る2点適時打となりました。

自らを援護するこの一打には、大谷選手も塁上でペッパーミルポーズを披露。
笑顔でチームのムードを盛り上げました。

見逃せばボール球かというような低めのボールをフェンスまで運んだ“強烈打球”に、ツイッターでは「フェンス直撃」のワードがトレンド入り。続々と驚きのコメントが寄せられました。

さらに8回先頭にも打球速度107.9キロ(約173.6キロ)の痛烈な右前打を放ち、マルチ安打をマーク。その後の大量得点の呼び水となりました。

この日は2安打に加えて2四球を選び、1試合4出塁を記録。侍ジャパンの勝利に「打」でも貢献しました。


◆「カッコ良すぎて惚れる」 大谷翔平の“いいね”に悶絶の声

プレー以外でも、異次元スターの一挙手一投足に世界中が酔いしれました。

2回、2者連続三振を奪って守備を終えベンチに戻る際には、バッテリーを組む甲斐拓也捕手と目が合うと、大谷選手はウインクしながら指をさして甲斐捕手のリードを称えました。

この仕草にファンも大注目。ツイッター上では歓喜のコメントがあふれました。

米データ分析会社『Codify Baseball』も、この試合で見せた大谷選手のちょっとした仕草に注目。

「常に目を光らせよ。ゆくゆくはエイリアンたちもうっかりして全く人間離れしたことをしでかす。こちらは我々が“ショウへイ・オオタニ”と呼んでいる生命体だ」

と大谷選手の能力を“宇宙人”として紹介した上で、凡打した際にエルボーガードを外し口にくわえる何気ない所作を取り上げ

「用具を食べ始めているのは、生まれ故郷の星での大好物に似ているからだ」

とジョーク交じりで説明しました。

これにはファンも即座に反応し「遂に大谷翔平選手が宇宙人だということがバレたみたい」と異星人が見せた可愛らしいシーンを楽しみました。

また、米テレビ局『FOXスポーツ』でアナリストを務め、大の大谷ファンとして知られるベン・バーランダー氏は、スーパースター揃いのWBCの中でもひときわ目立つ大谷選手の溢れ出るオーラに注目。

自身のツイッターで

「オオタニがどのユニホームを着ていようが、どのチームでプレーしていようが関係ない。スーパースターたちに囲まれても抜きんでて、ショーのスターになってしまう」

と綴りました。


◆「もはや第2のルースではない」比較できない“異次元の才能”

この日、まさに投打においてチームの中心として輝きを放った大谷選手。

南海や近鉄で活躍した元プロ野球選手の新井宏昌氏は

「初戦の重圧があるなかでも問題なく普段通りの実力を発揮した。投手としても打者としても、しっかりと相手を分析しチームを勝利に導いた」

と大絶賛。

相手は格下の中国。大谷選手からすれば、それほど警戒する打者はいませんでしたが

「最も制球ができ、自信のあるスライダーで相手を封じた。昨年も多投していた球種を使い、余裕のあるなかでの投球に見えました。それでもまだ、全てを見せていないと感じています」

と力をセーブしながらも、相手に何もさせなかった「投手・大谷」の底しれぬ凄みを語りました。

一方で打撃に関しても

「同じミスは繰り返さない、修正能力の高さを見せた」

と称賛。

1点リードで迎えた2回2死満塁の第2打席では、見逃せばボール球だった外角低めに手を出し遊ゴロに終わっていました。

しかし、続く4回の第3打席では同じような低いボール球を完璧に捉えました。

新井氏は

「他の打者が緩いボールに苦しむなかでも、大谷は同じ球を我慢して、逆方向に素晴らしい打球を飛ばした。
打ちたい気持ちが先走ると、どうしてもバットのヘッドの動きは速くなり引っ掛けてしまう。
それでも、相手投手のスピードを理解して1打席で修正した。第5打席の右前打も我慢してヘッドを効かせた打撃を見せていました」

と「打者・大谷」の修正能力を称えました。

この投打に渡る躍動は、海の向こうでももちろん話題となっており、米老舗メディア『スポーティング・ニュース』は

「オオタニは普通の投手でも、普通の野手でもない。彼は野球をする生き物としてユニークであり、かつて見たことがないエリートレベルの多才なスキルを備えている」

と言及。

さらに、かつての二刀流だったベーブ・ルースとの比較についても

「永遠に止めるべきだ」

と強調しました。

同メディアはその理由として

「100マイルの直球や、えげつない変化球、打球速度、スプリントスピードといった数字を調べると、比較するものがないからだ。
オオタニは第2のベーブ・ルースではない。ルースはオオタニにとっての原型に過ぎなかった」

と大谷選手のみが可能とする異次元の世界観を力説しました。


◆投打に躍動で快勝に「素晴らしいゲーム」 満員大歓声も「まだまだ足りない」

投げては最速160キロを連発して4回を1安打無失点、5奪三振。打っては適時打を含む2安打を放ち、勝利に貢献した大谷選手。

試合後のお立ち台では

「中国も素晴らしい野球をしていた。中盤は分からなかった試合」

と相手の健闘を称えた上で

「序盤から重たいゲームでしたけど、最後の方に打線も繋がって何とか勝つことができたので、また明日以降頑張りたいなと思います。全員で勝つことができて素晴らしいゲームだった」

と初となる国際舞台での勝利の余韻を噛み締めました。

最後に

「まだまだ足りないので、もっともっと大きい声援よろしくお願いします!」

と締めくくると、41616人の大観衆が詰めかけた東京ドームから更に大きな歓声があがりました。

初のWBCでも唯一無二の二刀流を、いかんなく発揮した大谷選手。

初陣を白星発進で飾り、3大会ぶりの世界一に向け死角はありません。



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