【大谷翔平】「たった一人で全てを変える」一刀流でも変わらぬ価値【海外の反応】
まさに歴史的な1年といってよいでしょう。
ロサンゼルス・エンゼルスの大谷翔平選手は、2023年シーズンも「唯一無二」と言われる二刀流を貫き、観るもの全てに特大のインパクトを残しました。
投げては2年連続2桁勝利となる10勝を挙げ、防御率3.14、WHIP1.06とエース級の働きを見せました。
さらに打っては打率.304、95打点、OPS1.066に加え、ア・リーグ最多の44本塁打を放ち、日本人初の本塁打王に輝きました。
史上初となる「シーズン40本塁打&2桁勝利」の金字塔も打ち立てた天才の話題は尽きることがありません。
今オフFAとなる大谷選手には
「打つだけでも5億ドル(約734億2000万円)は必要」
とも噂され、二刀流獲得競争は熾烈を極めることが必至。
ドジャース、メッツ、レッドソックスら複数球団からの関心が日々報じられています。
いったい移籍金はいくらになるのか?そして移籍先はどこになるのか?
今回は、今オフ大谷選手獲得に名乗りを上げる球団と大谷選手への評価に加え、二刀流スターが野球界に与える影響について、現地の声を中心にご紹介いたします。
◆“一刀流”でも価値は不変「世界にアピールできるスターは5億ドルの契約を結ぶ」
故障した右肘靭帯の手術を行い、2024年シーズンは打者専念となる大谷選手。
そのため、獲得球団は最低でも1年は“一刀流”としての大谷選手に投資をすることになります。
年俸5000万ドル(約72億5000万円)以上とも言われる大型契約にふさわしいかを議論する声も小さくありません。
そうしたなかで、「たとえ一刀流でも大枚を叩く価値がある」と主張するのがジム・ボウデン氏です。
過去にレッズやナショナルズのGMを務めたボウデン氏は
「オオタニはこの冬の市場で断トツのFA選手だ。たとえ以前の投球パフォーマンスを再現できなかったとしても、彼を獲得するためには5億ドル(約734億2000万円)は必要だろう」
と複数球団の首脳陣が変わらず巨額のオファーを出す考えであることを明かしました。
その理由として
「メジャーリーグの顔であり、世界にアピールできるスターとして、新たな球団に大きな経済的利益をもたらす」
と球界で異彩を放つポテンシャルに加え、大谷選手の持つスター性を説きました。
ボウデン氏はその契約金額を、出来高をふくめ総額5億ドル(約734億2000万円)から6億ドル(約881億円)ほどに達する可能性があると主張。
最後に
「MLB史上最高額を手にする選手となり、この球界初の5億ドルの契約を結ぶだろう。彼はあまりにも優れた選手であり、あまりにも巨大なブランドで、特大の価値があるんだ。
私は肘の怪我を負ったとしても、オオタニの価値が信頼され続けると確信している。オオタニは大金を得るだろう」
と数多の金字塔を打ち立ててきた二刀流への評価は不変であると締めくくりました。
投手としての再起が最低でも2025年以降と見込まれてもなお、打者としても超一流であることを証明した大谷選手の価値は、微塵も揺らぐことはありません。
その市場価値は天井知らずで上がり続けているのです。
◆「大谷翔平獲得必死度メーター」10点満点の球団は?
シーズンオフとなっても話題を独占している大谷選手の去就ですが、やはり気になるのはその行き先です。
米スポーツメディア『ブリーチャーリポート』がMLB各球団の「大谷翔平獲得必死度メーター」を公開。
FAの目玉に挙がる大谷選手への興味を数値で示したユニークな切り口が話題を呼んでいます。
かねてより
「ドジャースはオオタニと8年間のインセンティブ付き契約を結ぶ」
と予想してきた同メディアは、西海岸の名門チームドジャースを必死度10点満点の1位と断言。
同メディアはこの他にもジャイアンツやメッツ、エンゼルスらの名を挙げながらも
「ドジャースがこの難しい状況を乗り越えるには、世界最高の野球選手を加入させるしかない。もし“オオタニ必要メーター”という物差しがあるとするなら、ドジャースは10点満点中10点だ」
とドジャースを猛プッシュしています。
今季ドジャースはレギュラーシーズンで100勝を挙げたものの、ダイヤモンドバックスに3連敗を喫し早々とプレーオフから姿を消してしまいました。
この結果を受けて同メディアは
「エンゼルスでの6シーズンで一度もプレーオフを味わったことのないオオタニが、どれだけ勝利を欲しているかということ。チームに必要なのは“ハングリー精神”を思い出させてくれる人物なのかもしれない」
と勝利を渇望する大谷選手の存在がドジャースに変革をもたらすと主張。
最後に
「世界一を狙うにはこの方法しかない。オオタニを獲得したいチームは数多くあるが、ドジャースほどオオタニを必要としている球団はないとい」
と大谷選手を獲得すべきだと主張しました。
◆「オオタニはスポーツ界最大のショー」ドジャース専門メディアがラブコール
大谷選手の今オフの移籍先筆頭と噂されるロサンゼルス・ドジャース。
そのドジャースの専門メディア『Inside the Dodgers』も、大谷選手の極大の価値にラブコールを送っています。
同メディアは
「二刀流のスーパースター、ショウヘイ・オオタニにドジャースが何年も獲得に積極的だったのは周知の事実。多くの識者が今オフにドジャースが獲得すると予想しているが、それも当然だ」
と現状を説明。
ドジャースは大谷選手がまだ高校生だった頃からアプローチをしてきた経緯もあり、大谷選手がメジャーに興味を持ったきっかけともなりました。
同メディアは
「もしオオタニを獲得すれば、チームにとって大きな収穫となる。
2024年シーズンは打者として大きな後押しをしてくれるだろうし、それから先は二刀流の能力を取り戻すことができる。オオタニはスポーツ界最大のショーであり、つねに大舞台に立つ資格がある」
と二刀流スターを激賞した上で
「ドジャースは安定した勝者であり、資金面も問題はない。オオタニを獲得する可能性はかなり高いだろう」
と大谷選手のドジャース入りをほぼ確信。
最後に
「オオタニのフリーエージェンシーは、これまでのMLBの歴史で見られなかった規模になるだろう。オオタニがどこかの球団と契約するまで、その動向は非常に注意深く見守られるはずだ」
と締めくくりました。
◆「たった一人で全てを変える」 NYメディアも激賞!二刀流スターの異能ぶり
ドジャースやジャイアンツなど西海岸の球団に予想が集中する中で、現地を賑わせているのが
「今オフのFAでは、オオタニは東海岸のチームも視野に入れている」
という噂です。
これまでは、エンゼルスやドジャースのあるロサンゼルスから地理的、気候的にかけ離れた球団は敬遠されるのでは?と言われていました。
大谷選手の選択肢が広がることを期待するニューヨークやボストンなど東海岸のチームからも猛烈なラブコールが届いています。
米スポーツメディア『The Athletic』の名物記者、ケン・ローゼンタール氏は
「ドジャースは長らく本命視されている。少なくとも我々が間違いなく移籍先の候補に挙がると考えているチームだ」
と移籍最有力候補としてドジャースの名を挙げながらも
「メッツを除外することはできない。(オーナーの)スティーブ・コーエンがオオタニを見送るとは考えられないからだ」
とニューヨーク・メッツを対抗馬に指名。
今オフ大谷選手は、スポーツ史上最高額となる数百億円規模のオファーが予想されており、コーエン氏の莫大な資金力はオフの移籍市場を見通すうえで無視できません。
同記者は、他に可能性があるチームとして、ジャイアンツ、レンジャーズ、マリナーズの名前を挙げつつも
「それでも最終的には、ロサンゼルス対ニューヨークになると思っている。つまりドジャース対メッツだ」
と断言しています。
こうした機運を受けて、メッツの地元メディア『SNY』も「オオタニを語ろう」と題したポッドキャスト番組を配信。
番組ホストのコナー・ロジャース氏は
「オオタニを野球選手以上の存在として考えたとき、信じられないほどにあらゆる球団が求めるものに合致する。彼はヤバすぎる」
と大谷選手の持つ価値の大きさを熱弁し
「とにかくオオタニには超人的な能力がある。ビジネス的な面で見ても、ゲームチェンジャーだ。たった一人で全ての流れを変えてしまう」
と異次元の影響力を訴えました。
大谷選手一人で450億円超の経済効果をもたらすとの試算も出ており、チーム成績が向上するのみならず、マーケティングの面でも大きなメリットを得ることができます。
ロジャース氏は、全てを変革させられるポテンシャルを秘める大谷選手の偉大さを称え
「願わくば、メッツと契約してもらいたいね。そして、毎年のように40本塁打は打ってほしいし、投手として復帰した時にはサイ・ヤング賞を獲ってほしい。
そうすれば、ビジネス的な観点からも莫大な投資に対する大きな見返りが得られるはずだからね」
と自身の願望を語りました。
◆ボストンファンが心待ち「オオタニほど見出しを飾れる選手はいない」
米メディア『New York Post』の著名記者ジョン・ヘイマン氏は
「オオタニとレッドソックスは、ますます結びつき始めている。
二刀流に関心を示しているあるチームの幹部は、『レッドソックスが真の脅威になっている』と語った」
とレッドソックスが水面下で大谷選手獲得に動いていると報じました。
レッドソックスの地元・ボストンといえば、大谷選手とスポンサー契約を結んでいるニューバランス社の本社もあることから、この噂の信憑性は高いとヘイマン氏。
さらに
「もっと重要なことは、この4年で3度の最下位フィニッシュのチームが戦力的なバランスを取る必要があるということだ」
と東海岸の古豪が大型補強に動く可能性を示唆しました。
これを受けて、レッドソックスの地元メディア『boston.com』も、二刀流獲得を猛プッシュ。
「最下位から脱したいなら、このオフにMLBで一、二を争う動きを見せないといけない。
『New York Post』紙が報じたように、もしオオタニを獲得できたら大きな話題になるし、4月になったら多くのファンがスタジアムに押し寄せるはずだ。ショウヘイ・オオタニほど見出しを飾れる選手はいないだろう」
と低迷するチームの起爆剤として獲得に期待を寄せました。
かつてレッドソックスでプレーしたペドロ・マルティネス氏も古巣への入団を匂わせています。
マルティネス氏は通算219勝、最多勝利1回、最優秀防御率5回、最多奪三振3回に加え、サイ・ヤング賞を3回受賞と輝かしい実績を誇り、2015年には米野球殿堂入りも果たしたレジェンド投手です。
マルティネス氏は
「ロサンゼルス(ドジャース)も彼には向いていると思うし、サンディエゴ(パドレス)には彼の友人であるユウ・ダルビッシュがいる。
コウダイ・センガのいるメッツもオオタニに支払う資金を準備できるだろう。オオタニを獲得できる球団は限られている」
と、かつて自身が渡り歩いた複数の球団名を語った上で
「オオタニはボストンでプレーすると思う。私はボストンがナンバー1だといわないといけないからね」
と移籍先の本命として、古巣レッドソックスの名をあげました。
これまで幾度となく大谷選手に称賛の言葉を送ってきたマルティネス氏。
本音は別のところにあるようです。
米放送局『NBC』のオンラインスポーツ番組「Rich Eisen Show」に出演した同氏は
「私はオオタニのドキュメンタリーのボイスオーバーをしたんだが、彼について沢山学んだ。本当に感心したよ」
と11月に「Disney+」で独占配信される大谷選手のドキュメンタリー作品でナレーションを務めたことを明かし
「私からの特別な忠告はないよ。彼は信じられないくらいの規律を保っているし、何よりも賢い。教育レベルもケタ外れだ」
と改めて大谷選手の野球に対する取り組みや姿勢を絶賛しました。
米スポーツ界でも類を見ない規模のメガディールが予想される移籍問題については
「彼は野球界で最もナイスガイだ。強いて私から言うとすれば、(移籍に関しては)貰えるものは貰い、最高の環境でやって欲しいということだ」
と大谷選手がのびのびと野球できるチームへの移籍を望み、続けて
「野球界にはダークサイドがある。それはお金だ。これは本当に多くの人を惑わせる。
もちろんオオタニは絶対正しい判断をするのは分かっている。彼は日本時代からずっと正しい選択をしてきたからね。ただ、『ここでプレーしたい』と声を上げるような人でもないんだ」
と訴えかけました。
現役時代には5球団を渡り歩いた経験を持つマルティネス氏は
「オオタニは自分の成功への方法も心得ていると思う。これから100年間語られる唯一無二の選手。どのチームに移籍しようとも彼のメンタルに影響を及ぼさないはずだ」
と最終的に大谷選手が選ぶ球団がベストチームになるだろうと太鼓判を押しました。
◆「オオタニは金額よりも環境を優先する」エンゼルス残留も?
マルティネス氏が指摘した通り、大谷選手はお金よりも優先していることがあります。
それは、大谷選手自身の「野球に集中したい」という思いです。
米メディア『Sportsnaut』も、最終的な決断はその信念に基づくだろうと予想。
同メディアは、肘の手術で2024年は打者に専念する状況を踏まえて
「オオタニは短期契約を結ぶ可能性もあるだろう。そして二刀流として復活している2年後にふたたびFAに挑戦する考え方がある」
と2年契約も選択肢の一つとしながらも
「しかし、オオタニはそれを求めていない」
と記しました。
同メディアは、米スポーツ局『ESPN』の敏腕記者ジェフ・パッサン氏による
「オオタニは巨額の契約よりも、野球に集中できる環境を優先するだろう。だから短期契約をしてふたたびFA市場に出てくるとは考えられない」
という言葉を引用。「金額よりも環境を優先する」という大谷選手の“信念”を踏まえたうえで
「多くの球団の名前が獲得候補に挙がっているが、エンゼルスとの再契約が実現しなければ、最終的にはドジャース、マリナーズ、ジャイアンツが最良の選択肢となるだろう」
と移籍先は絞られていると見通しました。
MLB評論家のAKI猪瀬氏も、大谷選手は環境を優先すると主張しています。
猪瀬氏は
「やっぱり二刀流という特異性、そのルーティンが大谷にしかわからない。
今度は右肘のリハビリをしながら打者としての出場をしていく。難しい状況は(以前にトミー・ジョン手術をした)2018年、2019年シーズンで、エンゼルスのスタッフはみんな経験してるんですね。
この環境から離れて、また1から全てを構築していく、新しい環境に行くというのは、非常にリスクも孕んでいる」
と説明し
「僕は故障が発生する前の段階から、大谷はおそらくFAでエンゼルスに残留するだろうというふうに予想しています」
と結論づけました。
猪瀬氏が主張するように、エンゼルス残留の可能性は十分に残っていると思います。
『MLB Trade Rumors』などの多くの現地メディアが、エンゼルスが大谷選手との再契約を望んでいると報じています。
米メディア『Yardbarker』は
「エンゼルスは、またしても不本意なシーズンを終え、二刀流のスーパースター、ショウヘイ・オオタニを中心とした重要なオフシーズンに向かっている」
と今季を振り返りながら
「オオタニは来月、MLB史上最も注目されるフリーエージェントとなる予定だが、彼がどのようなプランを持っているのか、まったく明らかにしていない」
と大谷選手の去就に言及。続けて
「肘を痛める前は、総額5億ドルを超える可能性のある契約を結ぶと予想されていた。仮にその金額に達しなかったとしても、リーグ中の多くの球団から関心を集めるだろう」
として、右肘手術直後でもFA市場での「目玉」であることを強調しました。
同メディアはそうした背景を踏まえて
「エンゼルスはまだオオタニとの再契約を望んでいる。エンゼルスがア・リーグMVP最右翼のオオタニの入札に参加することは間違いない」
と結論づけています。
◆なぜ人は大谷翔平を愛するのか?
ドジャース、メッツ、レッドソックス、そしてエンゼルス...
大谷選手をぜひとも我がチームにと、MLB30球団の地元メディアは躍起になっています。
漫画やゲームの世界でしか存在しなかったような「エースで四番」を体現する唯一無二のユニコーン。
誰もが興味を抱き、その一挙手一投足の虜となり、SNS上で大谷選手の話題を目にしない日はありません。
なぜこれほど大谷選手が、多くの人を虜にするのでしょうか?
球界に新風を吹き込み、「二刀流」という多くのメジャーリーガーが「同時になんかとてもできない」と語る異次元のパフォーマンス。
そこには、他に類を見ないほど驚きと非現実的なものが混ざり合っており、観るもの全てにエキサイティングな体験をもたらしています。
ひとたびフィールドに降り立てば、スタジアムの空気が変わり、チームが変わり、そして野球界が変わる。
ここまで大きなカリスマ性を持った選手は大谷選手以外に見当たりません。
投げる、打つ、走る…はつらつとプレーする大谷選手は、まるで野球が大好きでたまらないリトルリーグの少年のようで、その姿にはどこか懐かしさや親しみすら感じます。
無我夢中で白球を追いかけた過去の自分やチームメイトに、大谷選手の姿を重ね合わせてしまうのでしょう。
そして大谷選手は、相手選手へリスペクトを送り、ファンを大事にすることも忘れません。
常に自然体で、奢らず、眼の前のプレーに全力を尽くす。
投打における非現実的な躍動はもちろんのこと、こうした人間性こそが大谷選手が多くの人に愛される理由なのです。
2024年の開幕時、大谷選手はどのチームでプレーすることになるでしょうか?
どの色のユニフォームを着たとしても、大谷選手が一度フィールドに立てば、そこが魅力的なステージとなることだけは間違いありません。
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