2023年シーズン、メジャー6年目を迎えるロサンゼルス・エンゼルスの大谷翔平選手。
一昨年は満票選出でアメリカン・リーグMVPを受賞し、昨年はメジャー史上初の規定打席と規定投球回の「ダブル到達」を果たすなど、米球界に衝撃を与えました。
数々の偉業を成し遂げた大谷選手を、MLB公式サイトやMLBネットワークなどの大手米野球メディアが、現役ナンバーワン選手として格付け。
昨季MVPのアーロン・ジャッジ選手やMVP3度受賞のマイク・トラウト選手らの並み居るスーパースターを抑えての戴冠には
「日本人選手がここまでの存在になる日が来るなんて思わなかった」
と驚きと称賛の声があがりました。
◆「球界ナンバー1は誰だ?」ジャッジ、トラウトらを抑え2年連続の戴冠
米スポーツ局『MLBネットワーク』が「現役選手ランキング:#Top100RightNow」を格付け。
その中で、大谷選手は2年連続となる1位を獲得、また一つ“勲章”が加わることになりました。
投打二刀流で野球界を席巻する大谷選手には『MLB公式サイト』も「現在の球界ナンバー1選手は誰だ」と題したストーリーズを投稿し
「2年連続で、ショウヘイ・オオタニがMLBネットワークのナンバー1選手!!」
と興奮気味に伝えました。
2位には、昨季大谷選手と熾烈なMVP闘いを演じたニューヨーク・ヤンキースのアーロン・ジャッジ選手。
デレク・ジーター選手以来となるヤンキースの主将に就任したジャッジ選手は、昨季アメリカン・リーグ新記録となる62本塁打を放ち、初のMVPに輝きました。
3位は、大谷選手のチームメイトであり、3月に開幕するWBCでは米国代表の主将を務めるマイク・トラウト選手。
4位には4年連続ゴールデングラブ賞受賞のロサンゼルス・ドジャースのムーキー・ベッツ選手、5位にはオールスターゲーム6度選出のサンディエゴ・パドレス所属のマニー・マチャド選手が選ばれています。
この発表にファンからは
「日本人選手がここまでの存在になる日が来るなんて思わなかった」「大谷は偉大」
「100%ふさわしい」
「素晴らしい!ポストシーズンに進出したことない選手の中では初めての功績だろうね」
と歓喜のコメントが寄せられました。
◆「今すぐ殿堂入りすべき!超人にしかできない」
2年連続となるMLB現役ナンバーワンに選ばれた大谷選手には、早くも野球殿堂入りの声が上がっています。
米スポーツ局『MLBネットワーク』のホストの一人であるハロルド・レイノルズ氏から
「オオタニが今、野球を辞めるとしてもクーパーズタウンに送りますか?既に野球殿堂入り選手だと思いますか?」
との質問を受けた人気司会者のグレッグ・アムシンガー氏は
「今すぐ殿堂入りすべき」
と強調しました。
アムシンガー氏は
「10シーズン、フルで見る必要もない。彼は毎年2シーズンこなしているようなもの。今まで見たこともないようなものだし、これからも見ることはない」
と、その根拠を述べました。
さらに2位だったヤンキースのジャッジ選手の写真を指さしながら
「この男が1位にならないなんて、オオタニのような超人にしかできないことだ」
と昨季62本塁打を放ちア・リーグMVPに輝いたメジャー屈指のスラッガーすらも上回った二刀流戦士を称賛。
この意見には「史上最高の選手であることは確定している」といった賛同のコメントが続々と寄せられました
◆NY紙が「球界で最も興味深い人物」に選定
前述の現役選手ランキングの結果には
「MVPはジャッジだったのに?」
「来年はヤンキースの一員だから、ヤンキースファンとしては見逃してやるよ」
「野球を救いたいなら彼をエンゼルスから外さないと」
といった反対意見や皮肉めいたコメントも見られました。
このように、ヤンキースのお膝元ニューヨークでは、どうしてもジャッジ選手推しに意見が偏りがちです。
もちろん、ジャッジ選手は昨季ア・リーグ本塁打記録という歴史を作りました。
一方で大谷選手は、投打二刀流という前人未到のプレーを披露し、グランドに現れるたびに現在進行系で歴史を作り続けていると言えるのです。
その絶大な価値の前には、米メディア『ニューヨーク・ポスト』紙も、球界で最も興味深い選手として大谷選手をその筆頭にあげています。
同紙は
「ライリーとロドンの2人を融合したような人物だ」
と大谷選手を高く評価。
オースティン・ライリー内野手は、アトランタ・ブレーブスと10年2億1200万ドル(約290億円)で契約。
一方、カルロス・ロドン投手は、ニューヨーク・ヤンキースと6年1億6200万ドル(約221億万円)で契約しました。
同紙は
「この2つの契約を頭に入れておいてほしい。そしてこの選手たちを1人の選手に統合してほしい。さらに、マーケティングの可能性もその要素に追加してもらいたい」
と大谷選手の価値について言及。
同紙は、昨年の大谷選手は、ライリー選手とロドン投手の活躍を合わせたものと同等だったとし、2人の契約金額を合わせた約511億円の働きをしたと評しています。
ライリー選手の成績は打率.273、出塁率.349、長打率.529、38本塁打、93打点、90得点で、大谷選手はそれぞれ273、.356、.519、34、95、90と、ほぼ同じ数字が並びます。
一方、ロドン投手は、規定投球回に達した先発投手の中で、奪三振割合が1位(33.4%)で、大谷選手は33.2%で2位でした。
こうした事実を踏まえて、記事ではエンゼルスが大谷選手と契約延長する場合、「具体的にどんなものになるだろうか」と推察。
さらにトレード期限前に放出する場合「どんな見返りを得るだろうか」と問いかけました。
最後に
「単純に同一年に規定をWクリアするのは驚くべきこと」
とし、これらを踏まえて大谷選手を最も興味深い選手1位に選出したと結論づけました。
◆辛辣ベテラン記者も脱帽「6億ドル以上の価値がある」
かつて大谷選手の活躍を「ショーに過ぎない」と皮肉ったベテラン記者も、天井知らずの大谷選手の価値の前には、手のひらを返さざるを得ません。
米メディア『ニューヨーク・ポスト』紙は、大谷選手が今シーズンオフにFAとなった場合に、獲得に名乗り出る可能性がある6球団を予想。
記事の中で、ジョン・ヘイマン記者は、大谷選手の契約規模は総額6億ドル(約820億円)レベルでも妥当な数字だとした上で、獲得に名乗り出る球団として、ドジャース、メッツ、ジャイアンツを有力視しています。
特にメッツに関しては
「メッツのコーエン氏は、他のオーナーに2倍ほどの差をつけて、MLBオーナーの中で最大の財力を誇っている。
そして、多くの専門家はオオタニの年俸は5億ドル(約684億円)を超えると予想している。
メッツはオオタニを、スポーツ史上最高額を手にする選手にするだろう」
と予測。
エンゼルス、パドレス、ヤンキースをそれに続く3球団と予想しました。
また、ヘイマン記者は、大谷選手が重要視することとして「勝つこと」、「史上最高の選手であること」、「快適さ」の3つを挙げ、その去就を占いました。
ちなみにヘイマン記者といえば、昨季終盤、大谷選手とジャッジ選手のMVPレースにおいて
「オオタニの素晴らしい二刀流の偉業は、その真の価値よりも楽しさとショーのためにあるディズニーランドの土地にフィットする。少なくとも今年はね」
と、ジャッジ選手優位を主張するなど、言わずとしれたニューヨークびいきの記者。
そんなヘイマン記者ですらも、未だ進化の止まらないユニコーンの前には、正直にならざるを得ないというところでしょうか?
◆大谷翔平の“FA流出阻止”の確率は?米データ会社がエンゼルスの順位を予想
大谷選手、トラウト選手といったスターを擁しながらも、30球団ワーストタイの8年連続でプレーオフ進出を逃しているエンゼルス。
昨季は、5月まで地区首位を走るなど、絶好のスタートを切ったものの、最終的に73勝89敗と負け越し、アメリカン・リーグ西地区3位でシーズンの幕を閉じました。
エンゼルスの9年ぶりのプレーオフ進出の可能性について、地元メディア『Halos Today』が一本の記事を掲載。
野球専門の米シンクタンク『Baseball Prospectus』が導入している成績予想システム『PECOTA』のデータを引用したうえで、新シーズンの戦いへ向けて警鐘を鳴らしました。
記事内で引用された『PECOTA』の統計において、エンゼルスは85.8勝76.2敗、アメリカン・リーグ西地区2位との予想。
95.5勝66.5敗のヒューストン・アストロズとは、大きな差がつけられ、またしてもプレーオフ進出を逃すとされています。
同メディアはこの予測を踏まえた上で
「オオタニのフリーエージェント(FA)が迫っており、今年のポストシーズン進出を逃すわけにはいかない。エンゼルスは今年、ポストシーズンに向けて全力を尽くす必要がある。ただ勝利するだけでは十分ではない」
と強調しました。
最後に
「もちろん、これらは単なる予測であり、2023年にエンゼルスがより良いチームになったと見られているのは嬉しいことだ。
願わくば、もう少しだけエンゼルスの思うように事が進み、2014年以来のポストシーズン進出を果たしてほしい」
と積極的な補強を進めたエンゼルスへの期待の言葉で記事を締め括りました。
何かとその去就が取り沙汰される大谷選手ですが、今季こそプレーオフで活躍する姿を見たいですね。
◆“投打で過去最高を残す”米識者が大予想!「オオタニを超えるものは何もない」
稀代の二刀流にとって、今シーズンは選手生活において大きな節目を迎えます。
レギュラーシーズン終了後にフリーエージェント(FA)となる大谷選手が、新契約をどのような形で結ぶのか?それとも新天地へ移籍をするのか?
この問題には、まだシーズン開幕前にも関わらず、多くのMLB関係者が関心を寄せています。
そんな中、米国内では今シーズンの大谷選手の成績予想が報じられており、その中には「過去最高の数字を残すのではないか」とする向きも少なくありません。
エンゼルスの専門サイト『Halos Today』が、米識者のコメントを引用しながら、2023年シーズンの大谷選手の成績への見込みを報じました。
同メディアは
「ショウヘイ・オオタニはMLBで一貫した成長を続けてきており、2021年に二刀流プレーヤーとして開花した。
MLB史上19人目の満場一致のMVPに輝いたが、2022年にはその上をいく結果を残した」
と過去2シーズンの活躍を強調した上で
「昨年オオタニはさらに優れた投手となり、球界最高の打者の一人でもあり続けた。彼のMVP連覇を阻むには、アーロン・ジャッジの歴史的シーズンが必要だったが、オオタニは2023年に再び同賞を狙うだろう」
と2度目となるMVP戴冠を予想。
米野球サイト『Bleacher Report』のザカリー・ライマー記者も「2023年はオオタニのベストシーズンになる」と指摘しています。
同記者は、大谷選手が昨季途中に実戦投入した高速シンカーがさらに威力を増し、投手成績の向上が期待できると言及。
「2023年の彼のベストシナリオは、昨年マークした防御率2.33よりさらに低い数字と、3割前後の打率、そして40本のホームランである」
と予測しています。
『Halos Today』のカムラス記者は、このライマー記者の見解を引用し
「もしこのような成績を残せば、3シーズンで2度目のMVPを受賞しないことはありえない」
とし、続けざまに
「クレイジーに聞こえるかもしれないが、オオタニを超えるものは何もないことを私たちは学んだはずだ」
と今季も投手及び打者として圧倒的な数字を残し、2度目のアメリカン・リーグMVP獲得の最右翼であると力説しました。
2018年シーズンからMLBに戦いの場を移してから、「偉業」や「快挙」を何度も成し遂げてきた大谷選手。
今シーズンも異次元のプレーで、私たちが見たことのない景色を見せてくれるに違いありません。
◆驚愕の場外弾!垣間見える自然体は自信の裏返し
現在アリゾナ州テンピにあるディアブロ・スタジアムにてキャンプイン中の大谷選手。
3月上旬の侍ジャパン合流へ向け、世界一を目指す「二刀流侍」の調整ペースも、一気に本格化してきました。
フリー打撃では連日場外弾をたたき込み、実戦形式の投球でも最速97マイル(約156キロ)をマークするなど上々の仕上がりを披露しています。
現地2月23日のフリー打撃では、35スイングで8本の柵越えをマーク。
次々と大飛球を放つ豪快なバッティング練習には、『ロサンゼルス・タイムス』のサラ・バレンズエラ記者も脱帽。
ツイッターで大谷の打撃練習の動画を投稿し
「ショウヘイ・オオタニの打撃練習は、基本的にホームランダービーの練習です」
と驚きの言葉を添えています。
さらに2月24日のフリー打撃では、31スイング中7連発を含む15本の柵越えをマーク。
右翼後方の球団施設を超えるのは当たり前。
左中間後方の高さ20メートル近くあるヤシの木に直撃し、ついには“トラック直撃弾”も放ちました。
フリー打撃2セット目に放たれた驚愕の打球は、右中間後方の駐車場へ放物線を描く推定飛距離150メートル弾。
打撃ケージ横で見守っていたハンター・レンフロー選手は「オーマイ……」と呟き、打った大谷選手本人も「(車に)当たらないで」と祈るように両手を挙げました。
二人の祈りも虚しく、打球は深緑のトラックに直撃。ガシャンと鈍い音が球場まで聞こえてきました。
愛車のトラックに直撃してしまった球団スタッフは
「驚いたよ……。トラックの荷台の屋根に当たったんだ。まさかこんなところまで」
と声を失いました。
20年以上のMLB取材経験のある日刊スポーツの四竈衛(しかま・まもる)記者も
「久しぶりに、あっけに取られるような打球だった」
と「打者・大谷」を絶賛。
まさに「物が違う」その驚愕の飛距離に、高卒ルーキー時の松井秀喜氏が、キャンプ初日に特大の柵越えを連発したことを回想しながら
「この日の場外弾は、大谷の潜在能力やパワーだけでなく、技術的にも異次元に足を踏み入れているような感覚を覚えた」
と2023年の飛躍を予感しました。
「WBC一色」の空気に包まれている日本球界。
しかし大谷選手のゴールはWBCだけではありません。
「例年と変わってないです。日程的にもそんなに早めてないですし、今まで通りの感じで十分じゃないかと思います」
キャンプイン直後、サラリと語った大谷選手。
長い公式戦を考慮すれば、無理にペースアップする必要もなく、基本は自然体ということなのでしょう。
あくまでも自然体を貫く大谷選手の姿勢は、確固たる自信の裏返しとも言えるのです。
2年連続となるナンバーワン現役選手に選ばれた大谷選手。
シーズン入り前にも関わらず、すでにMVPやサイ・ヤング賞、本塁打王など数々のタイトルの最有力候補にあげられています。
また今シーズンオフにはFAとなることもあり、その去就にも注目が集まっています。
とはいえ、グラウンド内で目が離せない存在であることに変わりはありません。
過去2シーズンで見せた“二刀流”での驚異的なパフォーマンスで、今季も大谷選手は米球界を湧きたたせてくれるはずです。
7月には29歳となり、年齢的にも絶頂期を迎える大谷選手が、投打でどんな進化を遂げるのか、楽しみでなりません。
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